人面魚

人面魚とは

人面魚とは、魚の頭部にある模様が人間の顔のように見えるものを指します。特にコイにおいてそのように見える個体が多く、「人面魚」と呼ばれることが多いです。

概要

体色が明るいコイの鼻孔付近が黒く、または黒っぽい体色のコイの鼻孔付近が明るい色をしている場合、斜め上から見ると顔のように見えることがあります。この現象が注目を集めるきっかけとなったのは、山形県鶴岡市の善宝寺にある「貝喰の池」にいた金色のニシキゴイでした。

この錦鯉の存在は古くから善宝寺の信徒には知られていましたが、1990年に写真週刊誌『フライデー』が読者投稿写真を掲載し、その後『東京スポーツ新聞』が現地取材を行い報道したことで、一躍ブームとなりました。テレビ番組でも取り上げられ、最盛期には1日に1万人が押し寄せるほどでした。

ブームの背景には、人面犬の都市伝説があったことが指摘されています。人面魚騒動以降は魚に限らず、人間の顔に似た模様を持つ動物が注目されるようになりました。

ブームは終息しましたが、令和への改元時に「平成の顔」としてメディアに取り上げられ、2019年のゴールデンウィークには再び訪問者が増加しました。2020年現在も、善宝寺にはブーム時に建てられた案内看板が残っており、金色の「人面魚」と形容される錦鯉も確認できます。

その他

深海魚の中にも、デメニギスやブロブフィッシュのように、頭部の外観が人間の顔のように見えるものが存在し、「人面魚」として紹介されることがあります。

関連項目

• - 人面犬
• - 猫面魚
• - パレイドリア（シミュラクラ現象）
• - 人魚

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