今ここにある危機とぼくの好感度について

今ここにある危機とぼくの好感度について

「今ここにある危機とぼくの好感度について」は、2021年に放送された日本のテレビドラマで、全5話から成ります。このドラマは、名門大学で起こる不祥事に翻弄される広報担当者の姿を描き出しています。主演は松坂桃李が務め、彼が演じる神崎真が主役となっています。

あらすじ

神崎真は、知名度のあるテレビ局アナウンサーというキャリアを持ちながら、大学の広報担当者として中途採用されることになりました。彼の雇用を決定したのは、大学の総長であり彼の恩師でもある三芳修。だが、神崎が帝都大学に勤める中で、彼は有名教授の研究不正疑惑や外来生物の流出事件など、次々と襲いかかる不祥事に直面します。

大学からの圧力を受けながら、神崎がどのように学内外の批判を回避しようと奮闘する姿は、現代社会における矛盾や人々の悲しみを鮮明に浮かびあがらせます。また、彼の周囲には理事会や上司、学生たちといった多様なキャラクターたちが存在し、それぞれが持つ葛藤がドラマに深みを与えています。

登場人物

神崎真（松坂桃李）
豪華なバックグラウンドをもち、自分の好感度を気にしすぎるあまり、表面的な会話になりがちな広報マン。
木嶋みのり（鈴木杏）
帝都大学の若手研究者で、神崎の元恋人。研究不正を告発した直後に大学を辞め、数々の難題に立ち向かいます。
* 三芳修（松重豊）
神崎の恩師であり、帝都大学の総長。優柔不断な性格ながらも時には大胆な決断を下す。

理事会のメンバーである須田理事はリアリストで、その影響力を駆使して大学を守るために奔走します。また、鬼頭治男や布川経則など、各キャラクターが個性的に描かれ、それぞれの立場からにおける矛盾や困難を示しています。

制作背景

この作品は渡辺あやによるオリジナル脚本で、ブラックコメディーとして、現代社会が抱える多くの問題をブラックなユーモアで描き出しています。2021年5月度のギャラクシー賞月間賞を受賞し、令和3年度文化庁芸術祭賞のドラマ部門で大賞に輝くなど、高い評価を受けています。

総評

「今ここにある危機とぼくの好感度について」は、視聴者に深い思索を促す作品でありながら、笑いを交えたエンターテイメントとして楽しむこともできる傑作です。数々の登場人物たちの人間ドラマが織りなされ、彼らの選択や行動を通じて、視聴者は自身の価値観を再考する機会を得るでしょう。

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