今帰仁テレビ・FM中継局

今帰仁テレビ・FM中継局について

今帰仁テレビ・FM中継局は、沖縄県国頭郡の今帰仁村と本部町にまたがる乙羽岳に位置し、沖縄本島北部一円を対象としたテレビとFMラジオの中継を行っています。この中継局は地理的に受信が難しい地域においても重要な役割を果たしています。

役割と機能

中継局は、沖縄本島北部の基幹局としての機能を持ち、名護市以北の各テレビ中継局や、名護市久志地域や東村、国頭村東部のような電波が届きにくい地域に対しても共同受信施設経由で電波を届けています。さらに、沖永良部島といった奄美群島の一部地域でも受信が可能とされ、南海日日新聞や奄美新聞など地元メディアのテレビ番組表にも掲載されています。

歴史と沿革

この中継局は1969年に設置が始まり、当初はNHKの放送のみでしたが、1980年代に入ると民放放送も行うようになりました。地上デジタル放送の導入が行われたのは2007年で、そこから本放送が開始されています。最初の設置時には、地形的な理由から北部地域での受信が難しく、沖縄放送協会（OHK）が設置を推進しました。

主要な放送設備には、メイン鉄塔（今帰仁村字謝名）とサブ鉄塔（本部町字伊豆味）があり、前者はNHKが所有し、後者は琉球放送が所有しています。これにより、NHKや琉球放送、沖縄テレビ放送、FM沖縄、琉球朝日放送といった各局の放送を行っています。

現在の放送区域

今帰仁中継局は沖縄本島の北部だけでなく、伊平屋島や伊江島といった周辺離島にも送信を行っています。そのため、沖縄本島の南部でも受信可能な場所があるなど、幅広いエリアをカバーしています。また、近隣のエリアでは共同受信施設を通じて受信している場所も多く、特に電波が届きにくい名護市の呉我や運天原地域においては重要なリソースとなっています。

放送局の構成

現在、メイン鉄塔からはNHK沖縄放送局（総合・教育・FM）、沖縄テレビ放送が放送されています。サブ鉄塔からは琉球放送とFM沖縄が送信されています。放送開始からの時系列に沿った沿革や各局の設置状況が変わる中でも、今帰仁中継局は地域のメディアにとって非常に重要な役割を果たし続けています。

今後の展望

今帰仁テレビ・FM中継局は、地理的条件により受信が難しい地域への電波の供給を通じて、地域住民にとって貴重な情報源であり続けることを目指しています。加えて気候変動による影響にも対応してさらに安定した放送環境を確保していくことが求められています。これからも、沖縄のコミュニティに密着した放送局としての役割が期待されます。

もう一度検索