今枝新流

今枝新流（いまえだしんりゅう）について

今枝新流は、杖術を中心とした武道の流派であり、松岡政親によって創始されました。この流派は、伝統的な杖術に加え、短杖（3尺棒）技術も教えており、その多様性が魅力です。

創始者：松岡政親の背景

津山藩士であった松岡政親は、武道に対する深い関心を持っていました。彼は父である松岡政弁と、師である秋元仲之から今枝流（秋元派）を学び、その知識と技術を基に新たな流派を築くことを決意しました。彼は、既存の流派から独自の要素を取り入れながら、今枝流の考え方を根底に置きつつ、さらに進化させるための新しい技術を模索しました。

今枝新流の設立

1773年（安永2年）、松岡政親は今枝新流を設立しました。この流派は、松岡家に伝承されることを目的とし、流派の技術は特に子孫にのみ伝えるという厳格な方針がありました。このため、今枝新流の技術は外部の人間には容易に触れることができない、非常に希少なものとなっています。

伝統の継承

今枝新流の第5代目を継承したのが松岡（可児）籌吉師範です。彼は長い間、流派の伝承を担い、松岡家の血脈を受け継ぎながら新流派としての地位を確立しました。松岡家における流派の伝承は、今枝新流の特徴の一つであり、各代ごとに流派に新しい技術や考え方をもたらすことで、今枝新流は時代の変化に対応しながらも、その本質を守り続けています。

今枝新流の技術と特徴

今枝新流は杖術を中心に構成されていますが、特に短杖術は櫂のように素早い動きと、相手に対する攻撃的な技術が特徴です。釘や足技を駆使し、相手との距離を瞬時に変化させる能力が求められます。これにより、相手の予想を超えた攻撃を行うことが可能となり、戦いの中での優位性を生むのです。

また、今枝新流では、技術だけでなく、精神的な側面も重視されています。武道は勝つことだけではなく、心の成長や内面的な強さを培う手段でもあるとされており、弟子たちは技術向上と共に精神的な修行も並行して行います。

今枝新流は、今日でもその伝統が受け継がれ、多くの人々に愛され続けています。武道 を学ぶ者は、この流派から学ぶことで、技術の習得のみならず、心の在り方や人としての成長をも促進されるのです。

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