今西駿介

今西駿介：箱根駅伝を沸かせた元ランナー

今西駿介（いまにし しゅんすけ）は、1997年8月29日生まれ、宮崎県高原町出身の元陸上競技選手です。専門は長距離走で、高校時代からその才能を発揮し、東洋大学に進学後、箱根駅伝で多くのファンを魅了しました。

高校時代

高原町立高原中学校では野球部に所属し、投手として活躍していました。しかし、宮崎県立小林高校入学後に陸上競技に転向。その才能はすぐに開花し、全国高校駅伝に3年連続で出場しました。1年時には5区で区間6位、2年時には3区で日本人トップの区間4位、3年時には3区で区間6位（日本人2位）という素晴らしい成績を残しています。

大学時代

東洋大学に進学後も、駅伝での活躍が期待されましたが、1年時は故障に苦しみ、出雲駅伝は補欠に終わりました。2年時にようやく出雲駅伝で大学駅伝デビューを果たしましたが、5区で区間10位と不本意な結果となりました。しかし、その後の箱根駅伝では、山下りの6区を任され、チームは往路優勝を果たしてトップでスタートを切るものの、青山学院大学の小野田勇次に逆転を許し、52秒差をつけられて小田原中継所へ。しかし、この時の悔しさが、その後の活躍につながります。

3年時には、出雲駅伝で5区区間賞を獲得し、全日本大学駅伝でも3区区間4位と好走しました。そして、箱根駅伝では再び6区を担当し、前回大会の自身の記録を大幅に更新する区間3位の好タイムをマーク。4年時には、出雲駅伝で5区区間2位、全日本大学駅伝で4区区間2位と安定した成績を収め、箱根駅伝では3年連続で6区を担当しました。往路11位から7位まで順位を押し上げる力走を見せ、区間賞こそ逃したものの、従来の区間記録を23秒も上回る驚異的なタイムで駆け抜けました。

社会人時代

2020年4月からはトヨタ自動車九州に所属し、実業団選手としてのキャリアをスタートさせました。その後、2022年9月1日付でSGホールディングスに移籍し、2023年8月31日に現役引退を発表しました。

人物・エピソード

今西選手は、その実力だけでなく、人間味あふれるキャラクターでも多くの人に愛されました。特に、2年時の箱根駅伝6区で青山学院大学の小野田勇次に逆転された際、「（小野田さんは）人間じゃねえ、アレ」と発言したことが大きな話題となりました。この発言は、彼の率直な人柄を表しており、多くの視聴者から共感を得ました。その後、テレビ番組で小野田選手と共演した際には、お互いを称え合う姿が感動を呼びました。

また、東洋大学OBの服部勇馬選手（トヨタ自動車）が福岡国際マラソンで優勝した際には、「次はお前がやってくれよ」というメッセージを受け、恐縮しながらも先輩の期待に応えたいと語っています。

箱根駅伝では、区間記録を更新するなどの活躍を見せながらも、常に謙虚な姿勢を崩さず、「小野田さんの下りのスピードは僕より異次元なので、今日走ったらもっと速かったはず」と語るなど、常に向上心を持ち続けていました。

今西駿介は、その類まれな才能と人間的な魅力で、多くの人々に感動を与えたランナーでした。彼の今後の活躍を、多くのファンが期待しています。

大学駅伝成績

関連項目

東洋大学陸上競技部

外部リンク

輝け鉄紺！箱根駅伝「優勝」をめざす東洋大学陸上競技部・公認応援ホームページ

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