仏女新聞

仏女新聞 / 相好行相 について

「仏女新聞」は、主に近畿地方の寺院や仏像を紹介するユニークな学級新聞です。この新聞は、取材から編集、紙面作成までを全て一人で行っており、その独自性が高く評価されています。2020年夏には「相好行相（そうごうぎょうそう）」と名称を改め、仏像の容貌や形相を観察し、その奥深さを探求するという新たな視点が加わりました。

創刊と発展

2012年6月、奈良県生駒市在住の小学生によって創刊された「仏女新聞」は、当初、郷土の寺院や仏像の魅力を同級生に伝えるための壁新聞でした。その内容は、仏像の身体や表情から感じ取ったことを独自の視点で綴ったもので、寺社関係者や博物館関係者からも高い評価を受けています。ほぼ月刊で発行され、2013年4月からはオンライン版と紙媒体の両方で提供されるようになりました。

創刊当初から、新聞としての構成や情報の正確性、文章表現の質の高さが評価され、子供向けメディアだけでなく、新聞やテレビでも度々紹介されています。特に、小学校3年生時に作成された創刊号の手書き版は、NHKの番組で公開され、多くの視聴者に感銘を与えました。この新聞の名称は、仏像などの仏教的な思想や形象を好む女性を指す造語「仏女」に由来しています。

多様な活動とメディア掲載

「仏女新聞」は、奈良県内だけでなく、東京の博物館や展覧会でも配布され、その活動は全国に広がっています。2013年には朝日新聞とのコラボレーション記事が掲載されたり、読売新聞で発行者へのインタビュー記事が掲載されるなど、新聞社との連携も積極的に行われました。

また、発行者は「生駒ふるさとミュージアム」の「子ども学芸員第1号」に任命され、シンポジウムでの講演や、東京国立博物館での講演、正倉院展に関する特集号の発行など、その活動は多岐にわたります。

2017年には、東京国立博物館の「運慶」展公式サイトに「仏女新聞」が掲載されたほか、朝日新聞や毎日放送など、数多くのメディアで紹介されています。特に、新聞記事では、その仏像への深い愛情や独自の見解、研究者も脱帽するほどの知識が紹介され、大きな話題となりました。

また、毎日放送の番組では、アナウンサーと共に寺院を取材する様子が放送され、その新聞作成に対する姿勢や、6年間にも及ぶフィールドワークの成果が紹介されました。

その他の活動

「仏女新聞」は、東日本大震災復興祈念特別展の観覧インタビューや、僧侶のフリーペーパーでの特集など、多岐にわたる活動を展開しています。

2020年には、ニコニコネット超会議にも出演し、東大寺の仏教美術を紹介しました。また、NHKの番組やラジオにも出演し、その活動は多方面に広がっています。2021年には、仏教学者との対談記事が掲載されたり、朝日新聞で連載を始めるなど、その活動はますます活発化しています。

「相好行相」への改名

2020年夏、「仏女新聞」は「相好行相」と名称を改めました。これは、「仏の容貌・形相を観察するすべ」という意味であり、仏像の表面的な美しさだけでなく、その内面に宿る思想や歴史的背景まで深く理解しようとする姿勢を表しています。

まとめ

「仏女新聞」は、一人の小学生の熱意から始まった、手作りの学級新聞でありながら、その高い質と独自性から多くの人に愛されています。仏像に対する深い愛情と知識、そしてその魅力を伝えるための情熱は、多くの人々を魅了し、仏教文化への関心を高める上で重要な役割を果たしています。

主なメディアでの紹介

以下に、主なメディアでの紹介履歴をまとめます。

新聞：朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、河北新報
テレビ：NHK、毎日放送、奈良テレビ、日本テレビ
ラジオ：NHKラジオ、FMハイホー
ウェブ：ニコニコネット超会議、東京国立博物館公式サイト

「仏女新聞」改め「相好行相」は、これからも仏像の魅力を発信し続けることでしょう。

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