仙台セントラルホール

仙台セントラルホール：杜の都の記憶を刻んだ映画館

仙台セントラルホールは、1979年12月15日に「日乃出セントラル劇場」として誕生しました。場所は仙台市青葉区中央2丁目、クリスロードと東三番丁の交差点にある桜井薬局ビルの3階。定員154名の映画館として、杜の都・仙台の映画文化を支えました。

開館から閉館まで

開館当初は[ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ]作品の封切館としてスタートし、『シンドラーのリスト』(1994年)は10万人を超える観客動員を記録する大ヒットとなりました。しかし、シネマコンプレックスの登場により観客が減少し、2002年6月8日に一旦休館。同年7月6日に仙台教映社の経営で「仙台セントラル劇場」として再開し、その後、合同会社仙台セントラル劇場へと経営が引き継がれました。

2007年8月には、ビルを所有する桜井薬局との命名権契約により「桜井薬局セントラルホール」に改称。UIP日本支社の解散を機に、ミニシアター系の作品を上映するようになります。また、落語芸術協会主催の「魅知国仙台寄席」を定期開催するなど、映画以外のイベントにも力を入れました。

2011年には、地域商業活性化事業の採択を受け、映画館のデジタル化や商店街集客イベントを実施。東日本大震災では一時休館を余儀なくされましたが、1ヶ月半後に再開を果たしました。2016年には、宮城県芸術選奨新人賞(メディア芸術部門)を受賞。2018年2月1日に命名権契約が満了し、「仙台セントラルホール」に名称を戻し、同年6月30日に惜しまれつつ閉館しました。最終上映作品は『文学賞殺人事件 大いなる助走』と『弥太郎笠』でした。

多彩な上映作品

仙台セントラルホールでは、洋画・邦画問わず、幅広いジャンルの作品が上映されました。初期には大作映画を中心に上映していましたが、ミニシアターに移行してからは、より多様な作品が上映されるようになりました。

主な上映作品

[あふれる熱い涙]
SUPER FOLK SONG～ピアノが愛した女～(1992年)
おこげ(1992年)
[ミッション:インポッシブル]
ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-(1997年)
ピースメーカー(1998年)
ナッシング・パーソナル(1998年)
ディープ・インパクト(1998年)
鬼火(1998年)
[北京のふたり]
[ぼくのバラ色の人生]
ムトゥ 踊るマハラジャ(1999年)
ミステリアス・ピカソ(1999年)　※1956年製作
姉妹どんぶり 抜かずに中で(2000年)　※吉行由実監督舞台挨拶
[オール・アバウト・マイ・マザー]
[ギャラクシー・クエスト]
* フリークスも人間も(2002年)

閉館後

2019年4月1日、仙台市のエドワード・エンターテインメント・グループの関連会社により、154席の小劇場「誰も知らない劇場」として新たなスタートを切りました。

仙台セントラルホールは閉館しましたが、その歴史は「誰も知らない劇場」に引き継がれ、仙台の演劇・映画文化の灯を灯し続けています。

もう一度検索