仙豆

仙豆（せんず）について

仙豆は、鳥山明の漫画『ドラゴンボール』において登場する架空の豆で、作中では特に重要な役割を果たしています。形状はそら豆に似ており、大豆サイズで、緑色が特徴的です。この豆はカリン塔に住む猫、仙人カリンによって育てられていますが、その栽培のシーンは作中には現れません。食べる際の音は「ポリポリ」と表現され、味はヤジロベーによると「うまくない」とされています。

仙豆は栄養価が非常に高いため、普通の人間が1粒食べるだけで10日間は食事を必要としなくても大丈夫です。しかし、ヤジロベーが大量に食べた際、腹が膨れ上がって動けなくなったというエピソードもあります。アニメ『ドラゴンボール超』では、キャラクターが仙豆をすり潰し、仲間に食べさせるシーンが見られます。

回復作用の特性

仙豆は特に高い回復効果を持つアイテムとして知られていますが、病気には効果がありません。例えば、第23回天下一武道会では、悟空がマジュニアとの激闘で重傷を負った際に、仙豆を使って瞬時に全快しました。傷の回復だけでなく、骨折にも効果があり、例えば、首の骨を折った孫悟飯も瞬時に治癒されました。また、ビーデルが使用した場合、折れた歯が再生されたことも示されており、その効果の幅広さがうかがえます。ただし、古傷を抱える者はその傷跡まで回復することはできません。

仙豆は疲労回復にも非常に効果的で、例えば、孫悟空が丸一日以上を不眠不休で蛇の道を踏破した後に仙豆を食べただけで、全力での戦闘が可能な状態に戻ることができました。

作中での仙豆の使用

もともとはカリン自身の食用として栽培されていましたが、悟空たち戦士たちにとって貴重な回復薬として重宝されました。特にサイヤ人襲来以降、激しい戦闘が続く中で仙豆は必需品となり、その供給は大きなストーリー展開に影響しました。初めて仙豆が登場した際は、回復作用には言及されておらず、ただ空腹を満たす不思議な豆の一種として描写されていました。

初めての使用はピッコロ大魔王編からで、傷ついた悟空が仙豆を使ったことが記録されています。また、カリン塔を訪れた悟空が、活動を重ねるうちに仙豆の供給は徐々に減少していきました。サイヤ人襲来時にはカリンが持っていた仙豆はわずか2粒にまで減少しています。

仙豆の使用事例

作中での仙豆の使用は多岐にわたります。例えば、レッドリボン軍編では、カリンとの追いかけっこで疲れた悟空の回復に役立っています。ピッコロ大魔王戦やサイヤ人編でも多くの戦士が傷を癒すために仙豆を利用しています。また、フリーザ編や人造人間編でも、戦闘で重傷を負った仲間たちが回復する場面が多く見られます。魔人ブウ編でもビーデルや悟飯の回復に利用されました。

ゲームでの仙豆の扱い

仙豆はゲーム作品でも体力や気を回復するアイテムとして登場します。特に『ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間』では、仙豆の苗を育てるミニゲームがあり、成長した分だけ獲得可能です。また、ゲーム『ドラゴンボールZ カカロット』では、仙豆の生育プロセスが詳しく描写され、最大9個まで同時に獲得できるシステムもあります。

総じて、仙豆は『ドラゴンボール』の世界において、戦士たちの命を救う重要な要素であり、その希少性や回復効果から名シーンが生まれた多彩なアイテムなのです。

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