令和4年台風第16号

令和4年台風第16号（ノルー）の詳細

令和4年台風第16号、通称ノルーは、2022年9月23日にフィリピンの東海上で発生しました。この台風は、その後非常に強い勢力となり、9月25日にフィリピンに上陸し、更に9月28日にはベトナムに到達しました。

発生から上陸までの経過

2022年9月21日の午前9時、気象庁はフィリピン東方で熱帯低気圧が発生したことを正式に発表しました。同日には、気象庁がこの熱帯低気圧が台風に発展する可能性をことを示唆しました。9月23日の午後3時には、熱帯低気圧が台風に進化したと発表され、これに伴い気圧が中心で985hPa、最大風速も35m/sまで急速に強化されました。

9月25日の午前3時には、中心気圧が955hPa、最大風速は45m/sに達し、非常に強い勢力となりました。その日の午後6時には、PAGASA（フィリピン気象庁）が、台風がケソン州ポリロ島に上陸したことを報告しました。この際、中心気圧は920hPaに落ち込み、最大風速は195km/hにも達しました。

台風の影響と被害

台風が上陸した後、フィリピンでは冠水地域に派遣された救助隊員が鉄砲水に巻き込まれ、5人が命を落とすという悲劇も発生しました。また、ルソン島では高い警戒が求められ、特にシグナル5が発令される地域もありました。

その後、台風は南シナ海へと進み、中心気圧は980hPa、最大風速35m/sと衰えましたが、9月27日には再発達し、再び非常に強い勢力となりました。9月28日には、ベトナム中部に再び上陸し、ここでも広範囲にわたって停電が発生しました。また、タイでは、東北部での洪水や強風による被害が報告されました。

ハイライト

この台風の特徴は、短期間で急激に気圧が低下したことです。具体的には、24日午後から25日午前にかけて、わずか12時間で35hPaもの気圧が下がりました。この強化は、海水温が例年より高かったためであり、進路上の南シナ海でも同様に高い水温が維持されていたことが要因とされています。その結果、台風は上陸後も強い勢力を維持し続け、大雨や停電といった被害をもたらしました。

結論

令和4年台風第16号は、フィリピン、ベトナム、タイに影響を及ぼし、多くの被害をもたらしました。自然の力の強大さを再認識させる台風であったと言えるでしょう。

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