仮想通貨TRON

TRON（トロン）とは

TRONは、2017年にジャスティン・サンによって設立された暗号通貨であり、エンターテイメント分野に特化した分散型ストレージプラットフォームです。中国発のICO（Initial Coin Offering：仮想通貨の新規公開）として誕生し、通貨単位はTRXです。

概要

TRONは、インターネットの分散化を推進し、分散型インターネットのインフラ構築を目標としています。ブロックチェーン技術と分散型ストレージ技術を活用し、世界最大級のブロックチェーンベースの分散型オペレーティングシステムを目指しています。このプラットフォームは、分散型アプリケーション（DApps）の運用において、高い処理能力（スループット）、拡張性（スケーラビリティ）、信頼性を実現するための基盤となるパブリックチェーンのサポートを提供します。

ネットワークの維持には、選ばれた高性能ノードが利用されます。また、TRONは2018年7月24日に、サンフランシスコに拠点を置くインターネット技術企業BitTorrent Inc.を買収しました。BitTorrent Inc.が開発した分散型技術は、コンテンツとデータの作成者と消費者が、それらを効果的に管理できるよう設計されています。BitTorrent Inc.の製品は、毎月1.7億人以上のユーザーに利用されており、世界のインターネットトラフィックの40％を毎日送信できる能力を持っています。

市場での評価

2018年1月5日には、仮想通貨の情報サイトcoinmarketcap.comにおいて、TRONの公式トークンであるTRXの市場価値がトップ10入りを果たし、6位にランクインしました。当時の市場価値は153億米ドル、1日の取引量は46億米ドルに達しました。また、2018年5月9日にはTRONのコイン保有者が100万人を超え、2019年3月18日には215万口座に達しました。

日本においては、2021年3月17日に仮想通貨取引所のビットポイントジャパンがTRONの取り扱いを開始し、日本の取引所での初上場となりました。

市場ランキングと市場価値

2020年5月15日時点のデータによると、TRONの時価総額は107,695,716,755円、1日の取引量は179,960,165,628円に達しています。TRXの保有者は世界中で約100万人に上り、市場ランキングでは17位に位置しています。

コア・アーキテクチャ

TRONは、ストレージ層、コア層、アプリケーション層の3層構造で構成されています。

ストレージ層: データの保存と管理を担当します。
コア層: ブロックチェーンの核となる部分で、トランザクションの処理やスマートコントラクトの実行を行います。
* アプリケーション層: ユーザーが利用する分散型アプリケーションが展開される層です。

まとめ

TRONは、エンターテイメント分野に特化した分散型プラットフォームとして、高速な処理能力と高い信頼性を誇り、インターネットの分散化を推進する重要な役割を担っています。世界中のユーザーに利用され、その技術と影響力は拡大し続けています。

脚注

[1] TRONの公式ウェブサイトやホワイトペーパーなどから
[2] TRONの技術文書による
[3] TRONのネットワークノードに関する公式情報
[4] TRONのプレスリリースや関連報道による

外部リンク

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