仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王

仮面ライダー8人ライダーVS銀河王：宇宙からの脅威と8人の英雄の激突

1980年3月15日、東映まんがまつりにて公開された『仮面ライダー8人ライダーVS銀河王』は、仮面ライダーシリーズの劇場版作品です。約6年ぶりの劇場版ということもあり、シリーズ初となる40分台での制作、A級制作費という力の入れようでした。1978年夏の『スパイダーマン』『宇宙からのメッセージ・銀河大戦』以来となる、東映まんがまつりにおける特撮ヒーロー作品の上映も大きな話題となりました。

新エネルギーと宇宙からの侵略者

物語は、水素を応用した新エネルギー「シグマ」の研究に成功した宇宙ステーション「天界」から始まります。しかし、このステーションは宇宙から襲来した機械生命体・銀河王の襲撃を受け、研究の中心人物である羅門博士は命を落とします。博士は死の間際、愛犬エレンにシグマエネルギーの方程式を託し、地球への脱出を図ります。

エレンを追って地球に降り立った銀河王は、同じくシグマエネルギーを狙うネオショッカーと手を組み、地球征服に乗り出します。羅門博士の娘レミと助手・真樹泉、息子のブンは銀河王とネオショッカーに捕らえられ、人体実験の危機に瀕します。

8人の仮面ライダーの勇姿

この危機を救うべく、スカイライダーは仮面ライダー1号からストロンガーまでの7人の仮面ライダーと共に立ち上がります。富士山麓のネオショッカー大要塞を舞台に、8人の仮面ライダーと銀河王、ネオショッカー連合軍による壮絶な戦いが繰り広げられます。

オリジナル怪人の活躍

本作には、ジャガーバンとアルマジーグという、劇場版オリジナルのネオショッカー怪人が登場します。ジャガーバンは超金属製のジャガー剣と盾を武器に、アルマジーグは怪力と硬い体を活かした攻撃でライダーたちを苦しめます。彼らは、過去のネオショッカー怪人で構成された「改造人間二世部隊」を率いて、8人の仮面ライダーに立ち向かいます。

銀河王の野望と最期

銀河王は50年ごとに惑星を滅ぼす機械生命体であり、冷酷な独裁者です。瞬間移動や念動力、破壊光線などの能力を駆使し、ライダーたちを圧倒します。しかし、8人ライダーの活躍により、作戦は失敗。爆発する大要塞から脱出を試みますが、ミサイル発射口に墜落し、壮絶な最期を遂げます。

テレビシリーズとの繋がり

本作はテレビシリーズ『仮面ライダー（スカイライダー）』と密接に繋がっています。ネオショッカー戦車や怪人二世部隊はテレビシリーズにも登場し、物語に深みを与えています。また、テレビシリーズ最終回では、銀河王の手や部下の頭がドクターXの診察室に飾られているという、本作へのオマージュも存在します。

アクションとドラマの融合

石森章太郎の総監督のもと、本作は迫力満点のアクションシーンと特撮シーンが特徴です。ドラマ部分は少ないものの、8人の仮面ライダーの活躍やオリジナル怪人の存在感、そして銀河王の圧倒的な力など、見どころは満載です。

多くのスタッフ、キャストが作品を支える

監督は平山公夫、脚本は高久進、音楽は菊池俊輔と、仮面ライダーシリーズを支えたベテランスタッフが参加。キャストには村上弘明（スカイライダー役）、二瓶秀雄（羅門博士役）、舟倉たまき（真樹泉役）といった面々が名を連ね、作品に華を添えています。

後世への影響

『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGA MAX』では、本作に登場したサドンダスと銀河王がリメイクされ、再びスクリーンに登場しています。また、『新 仮面ライダーSPIRITS』などの漫画作品にも、銀河王やサドンダスが登場しています。

『仮面ライダー8人ライダーVS銀河王』は、昭和ライダーの集大成ともいえる作品であり、多くのファンに愛され続ける、名作特撮映画です。

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