伊勢ひかり病院

伊勢ひかり病院

三重県伊勢市にある伊勢ひかり病院は、地域医療を支える重要な役割を担う病院です。その歴史は古く、明治時代に開業した三顧堂亀谷医院を源流としています。

歴史

三顧堂亀谷医院から慶應義塾大学伊勢慶應病院へ

1879年、士族出身の亀谷巌によって三顧堂亀谷医院が山田岩渕町に開設されました。その後、1908年には私立亀谷病院として現在地で開業し、1952年に医療法人亀谷病院に改称、1968年には特定医療法人亀谷総合病院となりました。1972年には医療法人亀谷記念伊勢慶應病院と名称を変更しましたが、1974年に解散。その後、学校法人慶應義塾に寄付され、慶應義塾大学伊勢慶應病院として新たなスタートを切りました。

慶應義塾大学伊勢慶應病院の閉院と伊勢慶友病院の発足

慶應義塾大学伊勢慶應病院は、地域医療の中核として機能し、若手医師の研修にも利用されていましたが、2003年3月、慶應義塾から閉院が発表されました。これに対し、地域住民からは病院存続を求める21万人を超える署名が集まり、伊勢市や周辺自治体も存続を要望しました。病院職員も閉鎖撤回を求め活動した結果、同年10月、医療法人全心会が病院を引き継ぎ、伊勢慶友病院として新たに発足しました。

伊勢慶友病院から伊勢ひかり病院へ

伊勢慶友病院は、旧山田赤十字病院跡地への移転を決定し、2023年3月1日、新病院「伊勢ひかり病院」として生まれ変わりました。この移転は、高齢化が進む地域に対応した新たな医療拠点としての役割を担うため、施設を拡充し、より高度な医療を提供するためのものです。

施設概要

現在の施設

• - 所在地：三重県伊勢市御薗町高向810-1
• - 建築面積：

- 1階：5152.03m2
- 2階：5016.72m2
- PH階：67.25m2

• - 診察科：内科、外科、整形外科、脳神経外科、皮膚科、泌尿器科、眼科、リハビリテーション科など

旧病院

• - 所在地：三重県伊勢市常磐二丁目7番28号
• - 構造：鉄筋コンクリート構造、地上7階、地下1階
• - 建築面積：病院：9,711.45m2、その他：1,893.76m2
• - 病床数：253床（一般：40床、療養型：213床）
• - 附属施設：脳神経疾患研究所

アクセス

• - 近鉄山田線 宮町駅より徒歩約3分
• - おかげバス環状線「大世古」バス停より徒歩約7分

伊勢慶應病院の閉院問題

2003年3月、慶應義塾大学が伊勢慶應病院の閉院を発表したことをきっかけに、地域住民、病院職員、自治体が一体となって病院存続を求める運動が展開されました。その結果、医療法人全心会が病院を引き継ぎ、伊勢慶友病院として再出発することになりました。

参考文献

• - 『開設25年記念誌 慶應義塾大学伊勢慶應病院』
• - 『病院要覧 1994年版』
• - 『全国病院名鑑 1995年版』

関連項目

• - 慶應義塾大学病院
• - 半分の月がのぼる空 - 主人公が入院する病院のモデルの一つ（伊勢慶應病院時代）

外部リンク

• - 医療法人全心会伊勢ひかり病院
• - 私から見た医学史　ー亀谷家を中心にー

伊勢ひかり病院は、その長い歴史の中で、地域医療を支え続けてきました。これからも、地域住民の健康を守るため、より質の高い医療を提供していくことが期待されます。

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