伊藤忠幸

伊藤忠幸：日本のラグビー史に名を刻んだウィング

伊藤忠幸氏は、日本のラグビー界を代表する名選手の一人です。1941年11月15日生まれの東京都出身。

恵まれた体格から『ゾウさん』という愛称で親しまれ、172cm、78kgの堂々たる体躯でウィング(WTB)として活躍しました。

彼のラグビー人生は、保善高校から始まります。高校時代からその才能を発揮し、法政大学へと進学。名門大学でさらに実力を磨き、卒業後はリコーに入社しました。

1963年、BCカナダ戦で日本代表として初キャップを獲得。以来、日本代表として19キャップを刻み込みました。

伊藤氏の代表としての活躍は数々の伝説を生み出しました。中でも1973年の欧州遠征での出来事は、日本ラグビー史に燦然と輝く一頁を飾っています。当時、欧州最強と謳われたウェールズ代表との対戦。

この試合、伊藤氏はカーディフの熱狂的な観客の前で、2トライを挙げました。この活躍は、日本ラグビー界に大きな衝撃を与え、後の世代の選手たちに大きな勇気を与えることとなります。

彼のプレーは、単なる力強さだけでなく、巧みなボールハンドリングと、鋭いステップワークを駆使した、洗練されたものでした。

日本代表としての華々しい活躍ののち、彼は第一線を退きますが、日本のラグビー界への貢献は続きます。

1948年発足の世界最初の中高年ラグビー愛好家クラブチームである『不惑倶楽部』。2016年まで同会の会長を務め、日本のラグビーの発展に尽力しました。

伊藤忠幸氏の功績は、日本代表としての活躍のみならず、日本のラグビー界全体への貢献という側面からも評価されるべきでしょう。

その勇猛果敢なプレー、そして後進の育成に捧げた献身的な姿勢は、多くのラグビーファンに深い感動を与え続け、日本のラグビー界に大きな足跡を残しました。

彼の名前は、これからも日本のラグビー史に刻まれ、語り継がれていくことでしょう。

関連事項

保善高等学校
法政大学ラグビー部
* リコーブラックラムズ

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