伊藤竜也

伊藤竜也選手の軌跡

プロフィール

伊藤竜也（いとう たつや、1986年2月25日生まれ）は、日本の車いす陸上競技選手であり、福井県大野市出身です。彼はその競技人生の中で、数々の記録を樹立し、近年のアジアパラ競技大会ではアジア新記録も達成しました。

経歴のスタート

竜也選手の人生は、17歳の時に起きた交通事故によって大きく変わりました。この事故で頸椎を損傷し、車いすの生活が始まります。事故後の生活は厳しいものでしたが、彼はそれを乗り越える決意を固めていきました。

2016年、彼は福井県で行われた障がい者スポーツ大会に参加した際に高田稔浩の言葉に背中を押され、競技人生への第一歩を踏み出します。最初の大会である大分国際車いすマラソンのハーフでは7位入賞という好成績を収めました。この成功が、彼を競技の世界に引き込むきっかけとなりました。

転機と短距離転向

2017年3月、竜也選手は仕事を辞めて競技に専念します。そして、2018年には新日本工業と契約する運びとなります。当初はマラソンに挑戦していましたが、春に行った身体能力の測定によって短距離走が得意であることが判明しました。特にT52クラスでは東京パラリンピックにマラソン種目がないため、彼は短距離に転向することを決意します。

この転向後、7月のジャパンパラ大会で100mを制覇し、10月にはアジアパラ競技大会へ初出場します。そこで彼は18秒06という記録を打ち立て、アジア新記録を達成して優勝を果たしました。

記録の更新と輝かしい成績

2019年にはWPAGPにて再び100mのアジア記録を更新し、見事17秒96で優勝します。この大会では400mでも3位に入賞。この年はさらにはIAWS世界大会でも100mと200mでの二冠を達成し、彼の名は国際的にも広がっていきました。

2021年3月には日本パラ陸上競技選手権で17秒64を記録しますが、大矢勇気にアジア記録の17秒19で下されました。しかし、その後の成果も見逃せません。2022年5月のジャパンパラ陸上競技大会では100mで優勝し、400mでも2位の成績を収めます。また、6月の日本パラ陸上選手権大会でも同様の結果を残しました。

さらに、2022年のワールドランキングでは100mで2位、400mで4位に位置し、彼の実力は国内外で認められるものとなっています。

まとめ

伊藤竜也選手は、その厳しい過去を乗り越え、短距離陸上競技で数々の記録を樹立した選手です。彼の歩みは、障がいを持つアスリートたちにとっての希望の光となっています。これからも彼の活躍から目が離せません。

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