会計監査人設置会社

会計監査人設置会社の概要

会計監査人設置会社とは、会計監査人を設けることが義務付けられている株式会社を指します。この会社は、会社法の第2条第11号で定義されています。基本的に、株式会社が会計監査人を持つかどうかは任意ですが、特定の要件を満たす場合には会計監査人の設置が求められます。具体的には、委員会設置会社や大会社は必ず会計監査人を置かなければなりません。

会社法における会計監査人

会社法の第326条第2項によれば、株式会社の設立に際して会計監査人の設置は基本的に任意です。しかし、委員会設置会社においては、会社法第327条第5項により、この設置が義務となります。そして、大会社においても第328条に従い、会計監査人の設置が必須です。また、特例有限会社に関しては、会計監査人を設けることができません（整備法第17条）。

監査役との関連

会計監査人設置会社は、委員会設置会社を除き、必ず監査役を置く必要があります（会社法第327条第3項）。これに加え、会計監査人に関する規定には第396条から第399条が該当します。

商業登記

商業登記法に基づき、会計監査人設置会社の設立や廃止に関する手続きを理解することが不可欠です。2006年の会社法施行に際して、新たに登記が必要になった内容についても詳しく見ていきます。

定めの新設

会計監査人非設置会社が定款を変更することで、会計監査人設置会社に移行することができます（第915条第1項・第911条第3項第19号）。この場合、監査役を設置していない時は、委員会設置会社を除いて監査役設置会社に変更されます（第327条第3項）。

この手続きは株主総会の特別決議を経て実施され、登記申請書には会計監査人の氏名とその就任日、変更年月日が含まれます。具体的には、登記理由を「会計監査人設置会社の定めの設定」と記載します。

定めの廃止

会計監査人設置会社も、会社法において会計監査人の設置義務がない場合、定款を変更して会計監査人非設置会社に移行可能です（第915条第1項）。その際、会計監査人は任期満了により退任し、この手続きには特別決議が必要です。登記事項としては、会計監査人設置会社の定めを廃止したこと、退任した会計監査人の氏名と退任年月日が記載されます。

登記の実行

登記の際には、変更内容を反映した記号を登記官が記録する必要があります。この変更登記は、会社法施行に伴って規定されています。

2006年の会社法施行と登記

会社法施行の日（2006年5月1日）に存在する株式会社は、特例法に基づき監査役会及び会計監査人を置くことが義務付けられました。この場合、施行日後6か月以内に、会計監査人設置会社の定めの登記が求められます。

まとめ

会計監査人設置会社に関連する制度や手続きについて理解を深めることは、企業の運営や管理にとって非常に重要です。これらの規定や手続きは、企業の透明性や信頼性を高めるための枠組みを提供しています。

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