佐々木秀司

佐々木秀司は、1880年（明治13年）11月29日に福島県田村郡守山町（現在の郡山市）で生まれました。佐々木一二の二男として誕生し、第二高等学校を経て、1907年に東京帝国大学法科大学法律学科（独法）を卒業しました。同年11月には文官高等試験行政科試験に合格し、内務省に入省、警視庁警部としてキャリアをスタートさせました。

その後、佐々木は警視庁警視、四谷警察署長、栃木県事務官、石川県警察部長、群馬県警察部長、新潟県警察部長、山形県内務部長、神奈川県内務部長など、要職を歴任しました。これらの経験を通じて、内務行政と警察行政の両面で豊富な知識と実務能力を培いました。

1922年6月には、佐々木は香川県知事に就任しました。当時、政友会の勢力が強い時期であり、佐々木も政友会系の知事として県政を担いました。しかし、1923年10月に知事を休職し、同年11月6日には依願免本官となり、官界を退きました。知事としての在任期間は短かったものの、その間の県政運営は、当時の政治情勢を反映したものとして注目されました。

退官後、佐々木は実業界に転身し、安田保善社参事、共済生命保険常務、安田生命保険株式会社の常務などを歴任しました。官僚としての経験を活かし、実業家としても成功を収めました。幅広い分野で活躍した人物として、佐々木秀司の名は歴史に刻まれています。

佐々木秀司は、その生涯を通じて、内務官僚、警察官僚、そして実業家として、日本の発展に貢献しました。彼の業績は、今日の行政や企業経営にも多くの示唆を与えるものと言えるでしょう。

著作

鳩山一郎共著『警務練習新書』警察学会、1908年
他編『栃木県会沿革史』栃木県、1911年

参考文献

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年
* 上田正昭他『日本人名大辞典』講談社、2001年

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