佐島 (上島諸島)

佐島（さしま）について

佐島は、瀬戸内海のほぼ中央に位置する有名な有人島であり、芸予諸島の一部を形成しています。この島は、南西に弓削島があり、両島を結ぶ弓削大橋が架かっています。また、北側には生名島が、さらに西側には岩城島や赤穂根島が隣接しています。行政上は愛媛県越智郡上島町に属し、2004年の合併以前は弓削町として知られていました。

地理と自然

佐島は南北に細長い形をしており、全体的に平坦な地形を持っています。急な山はなく、一部の地域は瀬戸内海国立公園の区域に含まれています。その中でも特に横峰山という名の山がありますが、標高は高くなく、穏やかな自然環境が広がっています。

島名の由来

「佐島」という名前は、古い島名である「鵜島」に対する「左島」に由来するという説があります。この命名は地理的な位置を反映していると考えられています。

社会と経済

佐島は主に柑橘類を中心とした農業が行われており、漁業はそれほど盛んではありません。小さな島でありながら、水田もあり、農業生産が行われています。また、弓削島と同様に、かつては因島の造船所への通勤者も多く見られました。最盛期には多くの住民がこの島で生活し、活気を呈していました。

人口

現在の佐島の人口は667人ですが、2020年の国勢調査によると428人と報告されています。地域の高齢化が問題視される中、島全体の活性化が求められています。

教育

かつては佐島小学校という学校が存在しましたが、2003年に弓削小学校に統合されて閉校しました。これにより、地域の子供たちの教育環境が変化し、他地域と統合された形となりました。

歴史

古代より人が住んでいた佐島には古墳跡や石棺跡が残っており、平安時代からの文献にもその名が確認されています。中世には烽火台も設置され、情報伝達の重要な役割を果たしていました。江戸時代に入ると、今治藩に属し、1889年には町村制が施行されました。その後、1958年に町制が施行されるとともに弓削町が誕生し、2004年には上島町に編入されました。現在でも佐島という名は古い大字名として残されており、上島町成立後は「弓削佐島」という名称でも知られています。

交通

佐島へのアクセスは、弓削島や生名島とそれぞれ橋で結ばれています。また、芸予観光フェリーのルートでは今治港から土生港までの快速船が佐島港に寄港しています。さらに隣接する弓削島には、因島からのフェリーも運航されており、地域間の交通の便が整っています。

このように、佐島は自然豊かで人々が暮らしやすい環境となっており、歴史や文化が息づく魅力的な島です。

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