佐竹雅昭の覇王塾

佐竹・林原の無法塾：空手家と声優の異色タッグが織りなす、伝説のラジオ番組

1993年10月10日から1999年3月まで、文化放送を舞台に、空手家の佐竹雅昭と人気声優の林原めぐみが繰り広げたバラエティ番組『佐竹・林原の無法塾』。その誕生から終了までを、番組の変遷とともに振り返ってみましょう。

始まりは「覇王塾」：格闘家と声優の意外な組み合わせ

番組は、当初『佐竹雅昭の覇王塾』としてスタートしました。1993年下半期の番組改編で、『斉藤一美のとんカツワイド』から時間枠を分割する形で誕生したこの番組。当時、格闘技ブームの最中、K-1黎明期に活躍していた佐竹雅昭をパーソナリティに迎え、ゲーム雑誌『覇王』のイメージキャラクターとしての側面も強調した構成でした。

アシスタントには、講談社の関連会社であるキングレコードのスターチャイルドに所属していた林原めぐみが抜擢されました。文化放送のアニラジ番組にはゲスト出演経験がありましたが、この番組では「声優界のウン（運）デレラ」というキャッチフレーズで、佐竹をメインにした番組構成の中でアシスタントという立ち位置でした。

番組内容は、佐竹の特撮映画やゲームに関する豊富な知識を活かしたトークが中心でした。佐竹のフリートークでは、若者世代が共感できるような下ネタも飛び出し、それを林原が「スルー、スルー」と流すのが定番となっていました。雑誌『覇王』にも佐竹の連載コーナーがあり、番組情報や林原の楽曲リリース情報も掲載されていました。

タイトル変更と番組進化：「覇王塾F」から「無法塾」へ

1996年上半期の改編で番組タイトルは『佐竹雅昭の覇王塾F』に変更。 『F』の意味は佐竹自身によって明かされることはありませんでした。しかし、1997年上半期の改編で大きな転機が訪れます。雑誌『覇王』の休刊に伴い、提供が終了。これを受け、番組タイトルは『佐竹・林原の無法塾』となり、林原はパーソナリティに昇格しました。番組構成自体は大きな変更はありませんでしたが、二人の関係性がより対等なものになったことが伺えます。

様々なコーナーと個性的なメンバー

番組には様々なコーナーがありました。「お邪魔します」というリスナーからの投稿コーナーや、「大丈夫My Frend」「大丈夫 変Frend」といったリスナーの身近な出来事をネタにしたコーナーなどが人気を博しました。また、「煮たものソング」やエンディングの林原によるモノマネコーナー「モノめぐ」も番組を彩る要素でした。

その他にも、リポーターとして岩田まこと、お笑いコンビパンチUFOや吉田ブキミなども出演。番組を盛り上げていました。

放送時間とネット局

放送時間は、当初は土曜深夜（金曜深夜）0:00～0:30でしたが、その後、火曜21:30～22:00、土曜22:30～23:00、そして最終的には日曜21:00～21:30に落ち着きました。ネット局はラジオ大阪が、文化放送の野球中継などの影響を受けるものの、番組を放送していました。

番組の遺産：CDリリース

番組の人気はCDリリースにも繋がりました。1996年8月28日には、『覇王咆哮』がリリースされ、番組を象徴するアイテムとなりました。

まとめ：時代を彩った、唯一無二のラジオ番組

『佐竹・林原の無法塾』は、空手家と声優という異色の組み合わせ、そして自由奔放なトークで、多くのリスナーを魅了しました。その自由な空気感と、佐竹と林原の絶妙な掛け合いは、ラジオ番組史上に残る、唯一無二の存在と言えるでしょう。番組は終了しましたが、その伝説は今もなお語り継がれています。

もう一度検索