佐藤修 (アナウンサー)

佐藤 修（さとう おさむ）

経歴と人物

佐藤修氏は、1959年5月20日に北海道札幌市東区で生まれ、大学教授およびフリーアナウンサーとして活動しています。アナウンサーの道を志すきっかけは、1972年の札幌オリンピックにおけるスキージャンプ70メートル級の中継でした。笠谷幸生氏ら日本人選手が表彰台を独占した歴史的な瞬間をテレビで目の当たりにし、この職業に強い憧れを抱いたといいます。

北海道札幌丘珠高等学校の第1期生として学び、中央大学商学部を卒業後、1983年に東北放送（TBC）に入社しました。TBCでは主にスポーツ実況アナウンサーとして、野球、サッカー、ラグビー、陸上競技など、多岐にわたる競技の感動や興奮をリスナーや視聴者に伝えてきました。特に、2005年に創設された地元プロ野球球団、東北楽天ゴールデンイーグルスの試合中継では中心的な役割を担い、球団の歴史における重要な局面を数多く実況しています。

スポーツ実況以外にも、ニュースキャスターとして報道番組を担当したり、ラジオパーソナリティとしてエンターテインメント番組に出演したりと、幅広い分野でその才能を発揮しました。ニュースキャスターとしては、東日本大震災発生時の冷静かつ的確なスタジオ対応が高く評価され、その時の模様を収めた映像が系列各局のアナウンサー研修用教材として活用された経験もあります。

2011年4月1日には、長年所属したアナウンス部を離れ、スポーツ部へ異動しましたが、スポーツアナウンサーとしての活動は継続しました。その後はスポーツ部長も歴任するなど、番組制作や編成といった立場からもスポーツ振興に関わりました。

2020年3月31日、TBCを定年退職。退職日には、TBCラジオの特別番組『Come 火6 Sportsスペシャル』に出演し、アナウンサーとしてのTBCでの最後の務めを果たしました。

退職後の活動と楽天アナとしての軌跡

TBCを定年退職した翌日の2020年4月1日からは、仙台大学体育学部スポーツ情報マスメディア学科の教授に就任し、学科長として教鞭を執っています。大学では「スポーツとメディア」というテーマを専門とし、次世代を担う学生たちに自身の豊富な経験と知見を伝えています。また、関連校である仙台大学附属明成高等学校でも特別授業を行うなど、教育分野での活動も精力的に行っています。

プロ野球楽天ゴールデンイーグルス担当アナウンサーとしては、特にその歴史的な瞬間に立ち会ったことで知られています。2005年4月1日、楽天球団初の本拠地開幕戦（対西武ライオンズ戦）では、ラジオの実況を担当し、新たな歴史の幕開けを伝えました。また、球団初のリーグ優勝を飾った2013年9月26日（対西武ライオンズ戦）には、優勝決定直後の共同記者会見でインタビュアーを務め、その後の祝勝会中継ではリポーターとして歓喜の輪の中にいました。さらに、楽天の投手である則本昂大氏が、プロ野球新記録となる7試合連続二桁奪三振を達成した2017年6月1日の試合（対読売ジャイアンツ戦）でも、ラジオ実況を担当しています。

主な担当番組

TBC在職中には、スポーツ中継を中心に、多種多様な番組を担当しました。プロ野球中継では「TBCパワフルベースボール」や「EVER SPORTSスペシャル」などで実況やベンチリポートを務めたほか、番組プロデューサーも兼任。楽天のホームゲームを中心に、熱戦の模様を伝えました。その他、仙台国際ハーフマラソン、全国高校ラグビー大会、Jリーグのベガルタ仙台戦、過去にはJFL時代のブランメル仙台戦、さらには競技スキーやモータースポーツの中継実況も担当し、幅広いスポーツジャンルに関わりました。ラジオ番組では、「なぜかラジオでザ・テレビジョン」、「平成ワイド・だから大好き純情サタデー」、「カラーズ」など、パーソナリティとしてリスナーに親しまれた番組や、不定期でニュースデスクを務めるなど、報道からバラエティまで対応しました。

定年退職後も、Rakuten.FM TOHOKUの「EAGLES BASEBALL GAMESHOW」やスポーツナビの仙台六大学野球連盟動画配信で実況を担当するなど、フリーアナウンサーとして現在もスポーツ実況に携わっています。

佐藤修氏は、長年のアナウンサー経験で培った高い実況・伝達能力と、スポーツへの深い愛情を持ち合わせ、現在も教育者として、またフリーアナウンサーとして、スポーツ界とメディア界の発展に貢献し続けています。

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