佐藤和雄

佐藤和雄: 略歴と活動

佐藤和雄（さとう かずお、1957年8月5日生まれ）は、日本の政治家であり、元東京都小金井市長（第17代）です。彼は現在、週刊金曜日の編集者としても活動しています。以下に、彼の経歴や政治活動について詳しく見ていきます。

生い立ちと教育

佐藤は山口県吉敷郡阿知須町（現在の山口市）にて生まれました。彼は山口県立宇部高等学校を卒業後、早稲田大学の政治経済学部に進学し、社会に出る準備を整えました。大学卒業後、彼は東京芝浦電気（現在の東芝）に入社したのち、1983年には朝日新聞社に転籍し、政治部次長や編集委員などの役職を歴任しました。

教育と研究

佐藤は新聞社での勤務にとどまらず、さまざまな教育機関で教鞭を執るという多彩な経歴を持っています。ブルッキングス研究所での客員研究員や、大阪大学大学院、鶴見大学での非常勤講師を務めたことがあります。これにより、彼は学界とメディアの橋渡し役としての役割も担ってきました。

小金井市長選挙

彼は1992年から小金井市に住むようになり、2011年4月に行われた小金井市長選挙に無所属で立候補しました。この選挙では、ゴミ処理施設の建設や市民交流センターの取得に関する住民投票の実施を公約に挙げていました。支援を受けた俳優の麦人や元国立市長の上原公子からの推薦コメントも掲載されました。結果、彼は自民・公明推薦の稲葉市長や共産党支持の橋詰雅博を破り、初当選を果たしました。

市長としての課題

しかし、佐藤は市長への就任後、周辺自治体の首長や市議会との摩擦を引き起こし、わずか半年で辞任に至ります。彼が提唱した公約のいくつかは遂行されず、特にゴミ問題に対する対応が困難を極めました。小金井市は自前のゴミ処理施設を持たず、周辺都市に依存していましたが、彼の発言が激しい反発を招き、最終的にはゴミ処理搬出の枠を使い切る運命に直面しました。

辞任後の活動

市長を辞任した後、佐藤は小金井市政に関するニュースを中心として「こがねいコンパス」というインターネット新聞の編集長としての役目を果たし、また、脱原発を目指す首長会議の事務局長も務めています。ここで、彼は朝日新聞時代の同僚である本田雅和から取材を受け、その後週刊金曜日に引き抜かれることとなりました。2021年9月からは、同誌の編集者として活動しています。

著書

彼はまた、著者としても知られています。主な著書には「検証 日露首脳交渉―冷戦後の模索」（2003年、共著）や「歴史は生きている 東アジアの近現代がわかる10のテーマ」（2008年、朝日新聞取材班との共著）があります。これらの著作は、政治や歴史に対する取材を通じて得た視点や知見を基にし、読者に重要な考察を提供しています。

以上のように、佐藤和雄は政治家として活動し、市長職を経験した後も、広く公共の場で情報を発信し続けています。

もう一度検索