佐野忠史

佐野忠史（さの ただし）氏は、日本の官僚であり、1950年または1951年生まれです。

経歴

東京大学を卒業後、建設省（現在の国土交通省）に入省しました。建設省では、建設経済局や建設振興課長などを務めました。その後、自治省（現在の総務省）に異動し、行政局振興課の課長補佐、自治大臣官房付を経て、消防庁では防災課長や震災対策指導長を歴任しました。これらの役職を通して、防災行政の中核を担いました。

大阪府では、当時の太田房江知事の下で総務課長として、大阪府の財政再建に尽力しました。この時期、地方自治体における財政運営の重要性を深く理解し、その手腕を発揮しました。

その後、東京に戻り、消防庁総務課長を経て、平成16年には消防大学校校長に就任しました。消防大学校では、教育訓練にインターネットを利用したe-ラーニングを導入し、消防教育の高度化に貢献しました。これは、消防分野における最新技術の導入を促進する先駆的な取り組みでした。

現在は、（財）日本防火協会の代表理事・理事長、および日本消防設備安全センターの専務理事を務めています。これらの役職を通して、防火・防災に関する知識の普及と安全対策の推進に力を入れています。

栄典

令和3年（2021年）秋の叙勲において、長年の功績が認められ、瑞宝中綬章を受章しました。これは、佐野氏の防災・消防分野における多大な貢献が社会的に評価されたことを示しています。

佐野忠史氏は、その幅広い経験と専門知識を活かし、防災・消防分野における多岐にわたる課題解決に貢献してきました。官僚としてのキャリアを通じて、日本の防災・消防行政の発展に尽力し、その功績は多方面から高く評価されています。また、教育機関における新しい技術の導入や、関連団体の運営にも積極的に携わることで、社会全体の安全と安心の確保に貢献しています。

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