何東昌

何東昌（か とうしょう、ホー・ドンチャン、1923年4月 - 2014年1月23日）は、中華人民共和国の政治家であり、教育行政において重要な役割を果たした人物です。

1947年に中国共産党に入党し、政治家としてのキャリアをスタートさせました。文化大革命の時期には、1973年に遅群からの批判を受けましたが、1977年には清華大学党委によって名誉を回復しています。その後、清華大学で党委副書記や副校長などの要職を歴任し、教育行政分野での経験を積みました。

1982年には教育部長に就任し、中国の教育政策を主導しました。1985年からは中華人民共和国国家教育委員会副主任として、李鵬や李鉄映といった他の有力政治家とともに、教育行政の中枢を担いました。

1989年の天安門事件では、保守派の立場から趙紫陽と対立しました。趙紫陽は、事件発生の直前、アジア開発銀行理事会総会で「学生たちの理にかなった要求を民主と法律を通じて満たすべきである」と演説しましたが、この演説は事前に党内で議論されておらず、趙のブレーンである鮑彤が起草したものでした。

何東昌はこの演説に対し、「趙紫陽の講話は四・二六社説の精神と一致しない」と批判し、各大学の党委員会書記会議で述べました。趙紫陽は後に、「副主任が私の講話を否定するからには背後がある」と語りました。また、当時の北京市長である陳希同も同様に趙紫陽の演説を批判しており、保守派が趙紫陽の柔軟路線に強い抵抗感を持っていたことが伺えます。

1993年からは全国政治協商会議常務委員会委員を務め、第12期および第13期の中央委員にも選出されました。政治家として長きにわたり活躍し、中国社会に影響を与えました。

何東昌は、2014年1月23日に91歳で亡くなりました。彼の生涯は、中国の政治と教育の歴史において重要な一章を刻んでいます。

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