信田秀一

信田秀一

信田秀一（しだ ひでかず、1902年4月5日 - 1974年5月3日）は、日本の児童文学作家。

生涯

青森県に生まれ、1922年に青森師範学校を卒業。教育者としての道を歩む一方で、小原圀芳の自由教育に共鳴し、成城学園のイデア書院編集部でその理念を広める活動に参加しました。その後、小学館、誠文堂新光社、日本出版、二葉株式会社といった児童書出版社において、児童出版物の企画・編集を手がけ、数多くの作品を世に送り出しました。1973年には、長年の児童文化への貢献が認められ、日本児童文芸家協会から児童文化功労者として表彰されています。

また、石上十地、斎藤久児という別名義でも作品を発表しており、多様な表現方法で児童文学の世界を豊かにしました。

主な著作

信田秀一は、童話、伝記、戯曲など、幅広いジャンルの児童文学作品を執筆しました。以下に代表的な著作を挙げます。

『お菓子の船 童話集』 (1927年)
『高原の馬』 (1946年)
『ムラノコドモ :ドウワ』 (1946年)
『オサルノ誕生日』 (石上十地名義, 1946年)
『タノシイノリモノ』 (石上十地名義, 1946年)
『ムックと犬とくつ』 (石上十地名義, 1946年)
『めくらと金貨』 (石上十地名義, 1946年)
『エヂソン物語』 (石上十地名義, 1948年)
『フランクリン物語』 (石上十地名義, 1948年)
『ぴょんきちめがね』 (1949年)
『ニュートン』 (1952年)
『あかるい童話 3年生』 (1954年)
『ひらかなエジソン』 (1955年)
『偉人のこどものころ』 (1956年)
『こぐまのサーカス』 (1956年)
『きれいな心うつくしい話』 (1957年)
『ひらかなペスタロッチ』 (1957年)
『日吉丸』 (1959年)
『日本の城 カラー・ジュニア版 8　九州の城』 (1966年)
『ペスタロッチ』 (1971年)
* 『二年生の日本おとぎばなし』 (1972年)

また、斎田喬、佐々木緑亭、野村政夫との共著や、マーク・トウェーン、ジュール・ベルヌの作品の再話も手がけています。

業績と影響

信田秀一は、児童文学作家、編集者として、日本の児童文化の発展に大きく貢献しました。自由教育の理念を反映した作品や、子供たちの興味を引く題材を選んだ作品は、多くの読者に愛され、その後の児童文学に影響を与えました。

もう一度検索