俺ら次郎長

「俺ら次郎長」について

「俺ら次郎長」は、1961年10月20日に橋幸夫がリリースしたシングルと、同名のテレビドラマの二面で知られています。シングルはビクターから発売されたもので、橋にとっては14枚目の作品です。この楽曲は、同年10月から1962年3月までTBSで放送された連続テレビドラマ「俺ら次郎長」の主題歌として、多くの視聴者に親しまれました。

シングル「俺ら次郎長」の概要

この楽曲は、作詞を北条誠、作曲を吉田正が担当しています。興味深いことに、橋幸夫が佐伯孝夫作詞の楽曲以外でシングルをリリースしたのは、この曲が初めてとなります。これにより、完全に新しいスタイルの音楽が生まれました。

作詞の北条誠は、ドラマの原作・脚本を手がけた作家でもあり、彼の作品に対する情熱が歌詞にも反映されています。ドラマはリコーがスポンサーとなり、橋幸夫の後援会の初代会長であった市村清氏が大きく関与していました。また、テレビドラマの初回放送から20日後にシングルがリリースされたことも、タイムリーなプロモーションの一環として注目されました。

このシングルは、日本ビクターのヒット賞も受賞しており、橋は1976年のNHK紅白歌合戦でもこの曲を披露しています。伴奏には静子と豊寿の三味線が用いられており、これまでの作品にも共演した経験がある演奏者たちによって、楽曲は豊かさが加えられました。

テレビドラマ「俺ら次郎長」

同名のテレビドラマは1961年10月1日から1962年3月25日まで、毎週日曜日21:00から21:30にTBSで放送されました。このドラマは、橋幸夫が清水次郎長（山本長五郎）役を演じ、新たに次郎長の青春時代を描いた新感覚の時代劇として、多くの視聴者の心をつかみました。原作・脚本を担当した北条誠は、クランクイン時に橋の演技を「カンがいい」と評価しており、彼のイメージにぴったりだとコメントしています。

ドラマには北条誠や吉田正も特別出演しており、1961年12月31日の大晦日特別編では、次郎長の元に吉田屋の旦那や北条の親分が祝いに駆けつけるシーンが描かれました。この特別編では、次郎長の歌声が清水港の穏やかな空に響き渡る印象的な場面が演出されています。

キャスト

ドラマの主なキャストには、次郎長役の橋幸夫の他、津向の文吉（安井昌二）、お蝶（宝幸子）、見附の寅吉（大塚周夫）、美保の豚松（石井伊吉／現毒蝮三太夫）、番頭甚六（藤岡琢也）などが出演しました。多彩なキャストによって、物語はより奥深いものとなり、視聴者を魅了しました。

「俺ら次郎長」は、歌と映像の両方で多くの人々の記憶に残る作品となり、今でもその名は親しまれています。

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