個人投資家

個人投資家とは

個人投資家とは、機関投資家とは対照的に、個人の判断に基づいて投資を行う投資家のことを指します。彼らの投資対象や動機は多岐に渡ります。

個人投資家の現状

調査データによると、多くの個人投資家は投資で損失を出していると言われています。特に外国為替証拠金取引（FX取引）では、9割以上の人が損失を被っているというデータもあります。ある調査では、FX取引を始めた人の約7割が1年以内に元手資金を失い、本業や日常生活に支障をきたし、市場から退場しているという結果も出ています。FX取引は高いレバレッジをかけることができるため、損失が急速に拡大しやすく、借金をしてデイトレードに手を出す人もいます。泥沼にはまり、多額の損失を抱えた末に自殺してしまうという悲しい事例も存在します。海外では、証券会社の社員が家族を巻き込んで自殺した事件も発生しています（1999年のアトランタ銃乱射事件）。

一方で、多額の収益を上げている個人投資家も存在します。2005年の「ジェイコム株大量誤発注事件」では、億単位の利益を得た個人投資家がメディアで大きく取り上げられました。また、10年から40年程度の中長期投資で億単位の資産を形成する投資家もおり、「億り人」という言葉も生まれています。株主優待や配当金を目的に投資を楽しむ人も多くいます。

「貯蓄から資産形成へ」

かつて日本の金融庁は「貯蓄から投資へ」と国民に呼びかけていましたが、近年、「貯蓄から資産形成へ」という表現に変更しました。「投資」という言葉がリスクを連想させるのに対し、「資産形成」はより堅実な資産形成をイメージさせるためです。この流れの中で、「iDeCo」（個人型確定拠出年金）や「積立NISA」など、積立投資を促進する商品が登場しました。

今後の展望

今後は証券会社も銀行の販売体制を参考に、顧客の資産形成をサポートする体制を整える必要性が指摘されています。

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