備前堀古笊田落

備前堀古笊田落（びぜんぼり こざるだおとし）

備前堀古笊田落は、埼玉県加須市（旧騎西地域）を流れる重要な河川です。この川は、地域によっては笊田落（ざるだおとし）や古笊田堀（こざるだぼり）、単に古笊田落（こざるだおとし）とも呼ばれています。

歴史

かつては中ノ目村、戸室村、鴻茎村、芋茎村、割目村、中曽根村、台村といった地域によって管理されていました。当初は、現在の久喜市域にあった河原井沼（現在の久喜菖蒲工業団地周辺）へと流れ込む流路を持っていました。そのため、現在では備前堀川として管理されている区間にも、「笊田橋」や「古笊田堰」といった名称が残っています。

1728年（享保13年）には、井沢弥惣兵衛為永によって河原井沼の新田開発が行われました。これに伴い、沼への流入口が締め切られ、河原井沼の北側を流れる附廻堀として再整備され、最終的には備前堀川へと接続されるようになりました。この時、台村は水縁を失ったため、管理組合から脱退しました。

流路

備前堀古笊田落は、加須市上崎の水田などを水源としています。

1. 加須市上崎の中央部付近から東南東へ流れ出します。
2. 内田ケ谷鴻巣線を東側へ横断し、約400mほど流れた後、南南西へと方向を変えます。
3. 加須市上崎・鴻巣市上会下（西側）と加須市下崎（東側）の境界を流れます。
4. 約200mほど流れた地点で再び東南東へと向きを変え、加須市下崎の南部を流れます。
5. 下崎・西ノ谷（北側）と中ノ目・戸室（南側）の境界を蛇行しながら東南東へ流れます。
6. 戸室北部（騎西藤の台工業団地の南部）を東南東に流れる区間では、北側にある調整池と接続しています。
7. 鴻茎の中央部をほぼ東へ流れ、鴻茎（北側）と芋茎（南側）の境界を東へ進みます。
8. 牛重（北側）・鴻茎（西側および東側）・芋茎（南側）の境界で、北西方から流れてくる備前堀大英寺落と合流し、備前堀川となります。

終点：備前堀川

周辺施設と橋梁

流域周辺には、以下の施設や橋梁があります。

橋梁
（埼玉県道308号内田ヶ谷鴻巣線）
笊田橋（埼玉県道38号加須鴻巣線）
西ノ谷橋
藤の台橋
戸室橋
藤の木橋
（国道122号騎西菖蒲バイパス）
東門前橋
（埼玉県道149号加須菖蒲線）
流域周辺の施設
騎西領中用水路
ほくさい農業協同組合 カントリーエレベーター
騎西藤の台工業団地
調整池（騎西藤の台工業団地）
藤の木公園
* 加須市立鴻茎小学校

備前堀古笊田落は、農業用水として重要な役割を担うとともに、地域の景観を形成する上で欠かせない存在です。流域の変遷とともに、その名称や管理体制も変化してきましたが、現在も地域の人々の生活と深く関わっています。

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