僕らのLIVE 君とのLIFE

僕らのLIVE 君とのLIFE：ラブライブ！シリーズの幕開けを飾った記念すべきシングル

2010年、後に国民的アニメシリーズとなる『ラブライブ！』のプロジェクトは、μ'sのデビューシングル「僕らのLIVE 君とのLIFE」から始まりました。このシングルは、同年8月13日にコミックマーケット78で限定版が先行発売され、25日には通常版が一般発売されるという形でリリースされました。

デビューシングルの発売と話題性

このシングルは、μ'sのデビュー作品であると同時に、プロジェクトそのものの出発点となりました。当時、μ'sという名称はまだ公式には存在しておらず、アーティスト名は「ラブライブ！School idol project」とクレジットされていました。さらに、CDジャケットにはキャラクター名のみが記載され、声優陣の名前は伏せられていたという点も大きな話題となりました。声優陣の発表は『電撃G's magazine』2010年11月号で行われ、ファンは大きな驚きと期待を胸に抱いたことでしょう。

限定版はコミックマーケット78でのみ販売されましたが、2011年にはキュアメイドカフェで期間限定で再販売されています。この限定版は現在ではプレミア価格で取引されており、当時入手できなかったファンにとっては、まさに垂涎の的となっています。一般販売された通常版には、アニメイト、ゲーマーズ、とらのあなといった店舗で異なる法人特典として、レプリカチケットが付属していました。

楽曲の魅力と評価

表題曲「僕らのLIVE 君とのLIFE」は、9人のユニゾンが印象的な、アップテンポで力強い楽曲です。イントロや音作りはシンプルながらも、聴きやすさを生み出しており、歌詞はキャラクターだけでなく、普遍的な「はじまり」を描いたものとして高く評価されています。

カップリング曲「友情ノーチェンジ」は、表題曲とは対照的に、各メンバーのソロパートが強調された、メンバーそれぞれの個性を活かした楽曲です。各メンバーの声の特徴がはっきりしており、CDに収録されているメンバー紹介ボイスドラマと合わせて聴くと、より一層メンバーへの理解を深めることができるでしょう。

音楽雑誌『リスアニ!』のレビューでは、表題曲のシンプルながらも聴きやすいサウンドと普遍的な歌詞が評価され、カップリング曲については、メンバーそれぞれの個性が際立つ楽曲として高く評価されています。

チャート成績と現在の価値

発売当初のチャート成績は、初登場167位と、今の成功からは想像もできないほど低いものでした。しかし、このシングルの累計売上枚数は約430枚と記録されており、その中には新田恵海さんのご両親による大人買いがあったという逸話も残っています。

現在では、このシングルの、特にコミケ限定版は、5万～10万円前後の高値で取引されています。これは、このシングルがラブライブ！シリーズの始まりであり、今では伝説的な作品となっていることを示す、一つの証と言えるでしょう。

収録内容

CDには、「僕らのLIVE 君とのLIFE」と「友情ノーチェンジ」のフルバージョンに加え、それぞれのオフボーカルバージョン、そしてμ'sメンバー9人それぞれの自己紹介ボイスドラマが収録されています。DVDには「僕らのLIVE 君とのLIFE」のミュージックビデオが収録されていますが、これはフルサイズではなく、最後のサビ部分が省略されたバージョンです。ミュージックビデオの舞台は、桜が満開の学校で、スクールアイドルであることを強調した演出となっています。

まとめ

「僕らのLIVE 君とのLIFE」は、μ'sのデビューシングルとして、ラブライブ！という一大プロジェクトの始まりを告げた、非常に重要な作品です。初期の売上枚数は低かったものの、その後のシリーズの成功、そして現在ではプレミア価格で取引されていることなど、このシングルの持つ意味は計り知れません。この作品から始まった物語は、多くの人々の心に感動と希望を与え続け、現在も多くのファンを魅了し続けています。

もう一度検索