元寺町小路

元寺町小路（もとてらまちこうじ）

元寺町小路は、青森県弘前市に位置する伝統的な地名であり、江戸時代から現代にかけての歴史を有する地域です。郵便番号は036-8352で、2017年時点では人口が45人、22世帯がこの街に住んでいます。元寺町小路は、下鞘師町と並行しており、これらの町は百石町小路を東西に結ぶ役割を果たしています。

地理的な位置

元寺町小路は、弘前市の北部に位置しています。町域の北側は東長町、東部は百石町小路、南部は下鞘師町、西部は元寺町に接しています。このように、周囲の地名と密接に関連しており、地域コミュニティの中でも重要な役割を果たしています。

歴史の歩み

元寺町小路の歴史は、慶安2年（1649年）までさかのぼります。この時点では、寺院の敷地として利用されていましたが、寺町の大火の後、町割りが行われ、現在の町の基盤が形作られました。万治2年（1659年）には、本寺町（現在の元寺町）の一部を占めるようになり、本寺町五丁目として認識されるようになります。

寛文13年（1673年）には、元寺町と百石町を結ぶ道路が整備され、本寺町五丁目として町並みが形成されました。この時には百石町小路はまだ完成しておらず、弘前中惣屋敷の絵図にもその様子が描かれています。延宝5年（1677年）には、当地は鞘師町二丁目と記され、元禄13年（1700年）や享保4年（1719年）頃には「寺小路」として知られ、武家屋敷や町屋が見受けられました。

さらに、宝暦6年（1556年）頃には東長町の支配下となり、町屋が15軒存在していたことが記録されています。明治初年には戸数が44軒であり、「元寺町より百石町細小路に至る」という記述が見られます。これにより、元寺町小路が地域としての重要性を増し、活気ある町としての歴史を築くことができたのです。

沿革の変遷

江戸時代には弘前城下の一町として扱われていました。その後、明治初年から明治22年にかけては弘前を冠称し、1899年に弘前市に正式に属することとなりました。こうした歴史を経て、元寺町小路は現在に至るまでその地域文化と伝統を継承してきています。

施設と教育機関

元寺町小路にはかつて弘前ドライクリーニング本社がありましたが、現在は地域に根付いた小・中学校に通う子供たちのための教育環境も整っています。市立小・中学校の学区も定められており、近隣の子供たちが学ぶための場が確保されています。

交通アクセス

交通面では、弘南バスの文化センター前停留所があり、土手町循環の100円バスなどが利用されています。静かで落ち着いた環境の中で、地域コミュニティが形成されています。

元寺町小路は、その歴史や文化、生活スタイルを大切にしながら現代に残る特別な場所です。このエリアは、弘前市の魅力を感じるための大切なスポットと言えるでしょう。

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