兄弟拳バイクロッサー

概要

『兄弟拳バイクロッサー』は、1985年の1月から9月にかけて日本テレビ系列で放送された特撮テレビドラマです。全38回のエピソードが制作され、木曜の夕方に毎週放送されていました。東映の製作による本作は、前年に放送された『星雲仮面マシンマン』の続編として企画され、主に高校生と大学生の兄弟が子供をいじめる悪の組織に立ち向かう姿をコメディタッチで描いています。

本作の特徴は、低予算ながらもアクションとメカニック要素が前作に比べて強化されている点です。設定やキャラクターのデザインは玩具が先行しており、原作には著名な漫画家・石ノ森章太郎の名前がクレジットされていますが、彼の関与は主に敵キャラクターのデザインや主題歌の歌詞にとどまっています。なお、タイトルの『兄弟拳バイクロッサー』は、「バイ」が二人を、「クロッサー」が変身時の両腕のクロスから来ているとされています。

ストーリー

物語は、悪者たちが求める秘宝「魔神ゴーラの像」を巡り展開します。この像は子供が泣くとダイヤモンドを吐き出す能力を持っており、ドクターQという悪の科学者がこれを利用して世界征服を企てます。彼は子供たちを泣かせるために悪事を働くのですが、銀河系の守護神ペガサスが水野兄弟に超能力とスーパーメカを授け、彼らは「バイクロッサー」に変身し、ドクターQの陰謀から子供たちを救う使命を担うのです。

物語は第14話以降、新たな敵である悪神ゴーラゾンガーが登場することでさらに緊迫感を増し、兄弟たちはますます厳しい戦いを強いられます。

登場人物

本作の中心となるのは水野兄弟です。

• - 水野拳（バイクロッサー・ケン）：大学生で、手技が得意な兄。プラモデル作りが趣味です。
• - 水野銀次郎（バイクロッサー・ギン）：高校生で、足技が得意な弟。コンピュータが趣味。彼らは秘密の洋服ダンスを通じてクロススーツを装着し、バイクロッサーに変身します。

バイクロッサーの武器とマシン

バイクロッサーは装備とマシンを駆使して悪に立ち向かいます。主な武器には、鋭い長剣「クロスブレード」や、専用レーザーガンの「バスタークロス」などがあります。また、彼らは「母艦スターコア」や各種バイクも使用し、高速で移動しながら戦います。

合体技

兄弟は協力してさまざまな合体技を繰り出し、敵を圧倒します。特に「ブレーザーカノン」は彼らの必殺技であり、ギンがケンに担がれて波動光線を放つ壮大な技です。

敵キャラクター

ドクターQは、デスターという悪の組織を率いる悪党で、彼の作戦の削減や失敗によって物語は進みます。彼の助手であるシルビアや孫のリタは、彼の施策を助けたり、また時に足を引っ張ったりします。敵組織デスターは、一見小規模で貧弱に見えますが、凶悪な作戦を次々に展開し、時には子供や目撃者を標的にすることもあります。

音楽

本作のオープニングテーマや挿入歌は、作詞が石ノ森章太郎、作曲が菊池俊輔で、視聴者に親しまれました。シリーズの音楽は放送当時から多くの人気を集めており、今でも評価されています。

放送と影響

『兄弟拳バイクロッサー』は、日本の特撮番組としての金字塔であり、当時の視聴者に深く刻まれました。その後もDVDやYouTubeなどで再び視聴できる機会が提供され続けており、新たなファンを生み出しています。

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