兆豊国際商業銀行

概要

兆豐國際商業銀行（Mega International Commercial Bank）は、台湾を代表する商業銀行の一つです。2006年に、中国国際商業銀行（International Commercial Bank of China, ICBC）と交通銀行（Chiao Tung Bank）という二つの銀行が合併して設立されました。存続銀行は中国国際商業銀行です。合併時の資本総額は641億台湾ドルでした。

現在でも、同行のSWIFTコードは旧中国国際商業銀行のものが使用されており、空港の両替所などでは旧略称であるICBCの表記も見られます。

海外展開も積極的に行っており、日本には東京都千代田区丸の内に東京支店、大阪市中央区に大阪支店があります。なお、大阪支店は2023年6月5日に大阪市中央区内本町へ移転しました。

歴史

兆豐國際商業銀行の歴史は、その前身となった二つの銀行、特に交通銀行の設立まで遡ることができます。交通銀行は1906年に設立され、中華民国政府よりも古い歴史を持ちます。当初は国営銀行として、国庫の収支管理や小切手発行などの業務を行っていました。その後、1928年に実業銀行、1975年には興業銀行、1982年には開発銀行へと形態を変えていきました。

一方、中国国際商業銀行の前身である中国銀行は、1912年に孫文によって設立された国営の外国為替専門銀行でした。しかし、国共内戦を経て中国大陸を支配した中華人民共和国政府に接収されました。中華民国政府はこれを認めず、旧中国銀行を正当に継承する銀行として新たに中国銀行を設立しました。この際、中華民国政府は、これは動乱によって一時休止していた営業を再開したものであると主張しました。

1960年代には、中国銀行は輸出促進政策において国際金融業務を担う外為銀行として重要な役割を果たしました。1970年代には、中国商業銀行と交通銀行が政府の行政院開発基金からの資金を重工業中心に融資することで、台湾産業界の発展に大きく貢献しました。1980年代には、台湾産業の多様化に伴い、民間企業への融資も増加しました。

1990年代には金融自由化が進み、交通銀行は1999年に民営化されました。2002年には兆豐金控（Mega Holdings）が設立され、交通銀行と中国国際商業銀行を傘下に収めました。そして、2006年8月21日、交通銀行と中国国際商業銀行は合併し、兆豐國際商業銀行として新たなスタートを切りました。

脚注

SWIFTコードは旧中国国際商業銀行のものが使われている
桃園国際空港内の両替所では、旧中国国際商業銀行の略称であるICBCの表記が見られる

関連項目

交通銀行
台湾銀行
中華民国中央銀行

外部リンク

兆豐國際商業銀行
* 兆豐國際商業銀行東京支店

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