光州学生事件

光州学生事件とは

光州学生事件（こうしゅうがくせいじけん）は、1929年10月30日に日本の統治下にあった朝鮮の光州で発生した重要な学生運動です。この事件は、当時の朝鮮人学生が日本人学生による不当な差別と弾圧に対して立ち上がったことを示しています。

事件のあらまし

事件のきっかけは、羅州行きの列車内での喧嘩でした。日本人中学生の福田修三が朝鮮人女子生徒の朴己玉をからかったところ、彼女の従兄弟である朴準埰が福田を殴りました。この出来事を受けて、日本人学生同士の対立が深まり、その後、日本の警察は朝鮮人生徒のみを逮捕するという偏った対応を行いました。このことが学生たちの不満を引き起こし、抗議運動へとつながりました。

抗議運動の展開

11月3日、学生たちは警察の行動に対し強い抗議を示すべくデモを開始しました。特に光州高等普通学校の生徒たちが中心となり、この運動は「醒進会」という組織によってリードされました。デモに参加した学生の中には、250人以上が逮捕され、彼らは同盟休学を結成してさらなる抗議を行いました。彼らは日本の統治政策に対する批判を強め、民族意識の高まりを示しました。

運動の影響と持続的な闘争

この運動は、朝鮮国内の他の地域にも波及し、1930年まで続きました。約4万人以上の学生が関与したとされ、民族主義者と社会主義者が手を組む重要な契機ともなりました。しかし、運動を支援するために設立された新幹会は、方針の不一致から解散し、最終的には運動が期待された効果を上げることができませんでした。

記念日としての意義

1953年には、この事件の重要性を認識し、11月3日を「学生の日」と定めました。この日を通じて、学生たちの闘いは今でも記憶され続けており、教育の自由や表現の自由の大切さが改めて考えられるきっかけとなっています。

スローガン

この運動を通じて、学生たちは「生徒・大衆よ、起きよう！我々のスローガン下へ。」という力強いスローガンを掲げ、以下のような訴えをしました。

• - 検挙された生徒を我々の手で奪還しよう。
• - 警察の校内進入は絶対反対。
• - 言論・出版・集会・結社・示威の自由を獲得しよう。
• - 植民地的奴隷教育制度を撤廃せよ。
• - 社会科学研究の自由を獲得しよう。
• - 全国学生代表者会議を開催せよ。

光州学生事件は、朝鮮の歴史を通じて重要な出来事であり、若者たちの熱意と抗議の精神がどのように民族の未来に影響を与えたのか、今なお考えさせられる意味深い事例となっています。

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