免税店

免税店とは

免税店とは、海外へ出発する旅行者向けに、商品の税金（消費税、酒税、関税など）を免除して販売する小売店のことです。主に国際空港内や市中の繁華街に店舗を構えています。また、国際線の航空機内や国際航路の船舶内での販売も免税店の一種です。

免税店の種類

免税店は、免除される税金の種類によって大きく2つに分類されます。

保税免税店（Duty-Free Shop）: 関税、酒税、たばこ税など、すべての税金が免除される免税店です。空港の出国エリアにある免税店が代表例です。商品は、税金が保留された状態で販売され、購入者は出国時に商品を受け取ります。
消費税免税店（Tax-Free Shop）: 消費税のみが免除される免税店です。家電量販店やデパートなどが該当します。購入時にパスポートなどを提示することで、消費税が免除されます。購入した商品は、出国時に税関で確認を受ける必要があります。

免税店の仕組み

保税免税店

保税免税店は、税法上、どこの国にも属さない「保税地域」に設置されています。そのため、関税や酒税などの税金が免除され、商品を安く購入できます。購入した商品は、通常、出国手続き後の搭乗ゲート近くで受け取ります。

日本国内では、関税法によって保税免税店が規制されており、財務省関税局が管轄しています。市中に保税免税店を設置する場合は、購入した商品を空港まで運搬し、出国時に引き渡す必要があります。

消費税免税店

消費税免税店は、消費税法に基づき、「輸出物品販売場」として登録された店舗です。家電製品やブランド品など、さまざまな商品が免税対象となっています。

日本では、外国人旅行者や海外在住者が免税の対象となります。購入時にはパスポートなどの身分証明書を提示する必要があります。また、購入した商品は、出国時に税関で確認を受ける必要があり、国内で消費した場合は消費税が課税されます。

2014年以降、免税対象となる品目や金額が拡大され、食品などの消耗品も対象となりました。ただし、消耗品は開封すると国内消費とみなされるため、専用のセキュリティバッグで梱包される必要があります。

空港免税店と市中免税店

空港免税店

空港の出国エリアにある免税店は、保税免税店（duty-free）にあたります。出国手続きを終えた旅行者のみが利用できます。商品の価格は、関税や消費税が免除されているため、お得な場合があります。

市中免税店

市中免税店は、街中にある免税店です。消費税免税店（tax-free）と保税免税店（duty-free）の2種類があります。消費税免税店は、家電量販店やデパートなどに多く、その場で商品を受け取ることができます。保税免税店の場合、購入した商品は空港で受け取る必要があります。日本では、沖縄県や都心の一部に保税免税店が存在します。

各国の免税制度

各国には、それぞれ独自の免税制度があります。以下は、代表的な例です。

沖縄県: 特定免税店制度により、沖縄県外へ出発する旅行者は免税ショッピングが可能です。
韓国・済州島: 済州島から出国する旅行者は、済州島内の免税店で免税ショッピングが可能です。
中国・海南島: 海南島から出国する旅行者は、離島免税政策により免税ショッピングが可能です。
台湾・金門島・馬祖島: これらの島から台湾本島へ出発する旅行者は、島内の指定免税店で免税ショッピングが可能です。

免税店での注意点

免税店で商品を購入する際には、以下の点に注意が必要です。

免税対象者であること
購入した商品を必ず国外に持ち出すこと
消費税免税店で購入した場合、出国時に税関で確認を受けること
保税免税店の場合、引き渡し場所や時間を事前に確認すること
* 購入時にパスポートなどの身分証明書が必要になる場合があること

免税店の脱税行為

免税制度を悪用した脱税行為も発生しています。例えば、免税対象外の人物に商品を販売したり、免税で購入した商品を国内で不正に流通させたりする行為があります。

当局は、これらの脱税行為を取り締まるために、監視を強化しています。

まとめ

免税店は、旅行者にとってお得なショッピングの機会です。しかし、免税制度を正しく理解し、ルールを守って利用することが大切です。

この記事を参考に、免税店でのショッピングを楽しんでください。

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