全国中学生レスリング選手権大会

全国中学生レスリング選手権大会（ぜんこくちゅうがくせいせんしゅけんたいかい）は、中学生を対象とした日本国内でのレスリングの大会で、毎年6月にアダストリアみとアリーナで開催されています。主催は全国中学生レスリング連盟と日本レスリング協会で、男女それぞれの9階級および7階級で競技が行われ、参加選手は全国から集まります。大会は1975年に始まり、初代会長の沼尻直のもとで設立された全国中学生レスリング連盟の理念のもと運営されています。

大会の歴史は長く続いており、2007年からは大会最優秀選手に『沼尻直杯』が授与されるようになりました。2014年には40回目の開催を迎え、続く2016年から2018年には水戸市民体育館で、そして2019年以降は茨城県立スポーツセンター体育館の後継施設で実施されています。

大会への出場資格は、開催年の4月2日現在中学生であり、日本レスリング協会に登録し、スポーツ傷害保険への加入が求められます。また、選手は所属する中学校の校長からの承諾も必要です。観客や選手にとって、安心安全な環境の中での競技運営が重要視されており、選手たちがそれぞれのブロックで競い合う様子は、毎年多くの人々を魅了しています。

ルールについては、国際的なレスリングの規則に準じた世界レスリング連合のルールが採用されますが、一部に全国中学生レスリング連盟の特定の規定も含まれています。形成されるトーナメント方式により、各階級でフリースタイルだけが競技として行われ、試合は2分2ピリオドの形式で進行します。30秒のハーフタイムを含め、選手たちはその瞬間に全力を尽くします。

男子フリースタイルの階級は、34kg級から110kg級まで10段階に分かれており、女子フリースタイルも同様に34kg級から70kg級まで設定されています。これにより、各選手は自身の体重に応じた適切な階級で競技することができ、公平な戦いが確保されています。

さらに、男子の各階級でベスト8に入った選手は、翌年4月に開催される『JOC杯ジュニアオリンピック全日本ジュニアレスリング選手権大会』に出場する資格が与えられます。これは選手にとって新たな挑戦の舞台であり、年齢制限がありますが、更なる成長を促す機会にもなります。また、各階級の優勝者には、海外遠征に派遣される特典が与えられる場合があり、国際舞台での経験を積むことが望まれています。

このように、全国中学生レスリング選手権大会は単なる競技の場を超え、若きアスリートたちにとっての夢や希望の舞台とも言えます。これからも、次世代を担う選手たちがここから羽ばたき、多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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