全国貸金業政治連盟

全国貸金業政治連盟について

全国貸金業政治連盟（略称：全政連）は、サラ金などの貸金業界の支持を集める政治団体です。この団体は全国貸金業協会連合会の政治部門として機能し、貸金業界の利益を代表しています。

目的と活動内容

全政連は、貸金業における出資法の上限金利を現行の29.2%から34.675%に引き上げることを目指しています。金利の引き上げは貸金業者にとっての重要な関心事であり、その影響を政治に反映させるためのさまざまな活動が行われています。

2002年には、国会議員のパーティー券を購入し、これにより政治化を試みる姿勢がうかがえます。この事例は、日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」により詳細に報じられ、これにより33人の議員が金銭を受け取ったとされ、批判の対象となりました。これがきっかけで、貸金業者からの金銭を受け取ることへの社会的な疑念が高まりました。

貸金業規制法の影響

平成18年には、貸金業規制法が強化されたことで、貸金業者の上限金利は年利20%以下に設定されました。これにより、全政連が目指していた金利の引き上げは逆に自らの活動の足かせとなり、団体は解散に至りました。

また、貸金業法の規制強化により、当時約3万社あった登録貸金業者は、10年後には3000社を切るまでに減少しました。このため、消費者が選択できる貸金業者の数が減少し、いわゆる“ヤミ金”と呼ばれる違法な貸金業者の増加が懸念されるようになりました。然而、この状況に対しては、具体的なデータが不足しているとの反論もあります。さらに、ヤミ金の対策には適切な取り締まりが重要だという意見もあります。

政治家との関係

全政連が購入した国会議員パーティー券の詳細も明らかになっており、これにより一部の議員が賛同を得ることに成功したとの報告があります。以下に、パーティー券を購入した政治家のリストを示します。

• - 上川陽子：35万円（自民党・衆議院静岡県第1区）
• - 甘利明：32万円（自民党・衆議院神奈川県第13区）
• - 塩崎恭久：20万円（自民党・衆議院愛媛県第1区）
• - 西川公也：20万円（自民党・衆議院栃木県第2区）
• - 池田行彦：20万円（自民党・衆議院広島県第5区）

このように、全政連は貸金業界との結びつきを強めるため、政治に対しても様々なアプローチを行ってきました。しかし、貸金業界における規制強化が進む中、果たして今後どのようなアクションが求められるのか、業界全体の動向に注目が集まっています。

結論

全国貸金業政治連盟は、貸金業界の利益を守るための政治団体として重要な役割を果たしていますが、規制や社会の変化によってその活動は厳しい状況に置かれています。これからの貸金業界の展望や政策には、一層の検討が求められるでしょう。

もう一度検索