全国高等学校写真選手権大会

全国高等学校写真選手権大会（写真甲子園）

全国高等学校写真選手権大会、通称「写真甲子園」は、高校生の写真部やサークルに向けた全国規模の大会です。このイベントは、全国各地から集まった高校生たちが、写真を通じて競技し、技術を磨く機会を提供しています。大会の略称は「写甲」で、若い才能が集まる場として多くの注目を集めています。

初戦の重要性

大会に参加するためには、まず初戦を突破しなければなりません。初戦では、各校が設定したテーマに基づいて、4枚から8枚の組写真を制作し、主催者に提出します。選考を通過した学校は、全国8地域から選ばれた代表校として本戦に招待されます。2022年には533校がエントリーし、その中から18校が本戦に進出しました。参加校はテーマ自由の第10回記念大会から、その創造性を存分に発揮できるようになりました。

本戦大会の魅力

本戦は毎年7月下旬に北海道で開催され、4日間にわたって行われます。本戦では、各校から3名1組で参加し、指定された撮影ポイントで組写真を作成します。この大会では主催者から支給されたキヤノン製のデジタル一眼レフカメラを使用して、緊張感のある競技が繰り広げられます。審査は、3回の公開審査によって行い、各校の作品は「心」「技」「眼」の3つの観点から評価されます。作品を発表するプレゼンテーションも、重要なポイントであり、独自のスタイルで制作意図をアピールすることが求められます。

Tシャツと選手村

本戦に参加した選手には、大会のマスコットがプリントされた白色のTシャツが配布されます。加工が許される範囲は決められており、サポーターやスタッフのTシャツとは色分けされています。選手たちはキトウシ森林公園内のキャビンで宿泊し、大会に集中できる環境を整えています。時には近くの温泉施設も利用されますが、忙しい日々の合間を縫っての入浴になることが多いです。

表彰式とその後の交流

大会の最終日には、表彰式が行われ、優勝校の作品がフィーチャーされ、校歌が流れます。選手たちは、地元でとれたモモンガ米を受け取ることができ、これは大会の思い出として持ち帰ることができます。また、地域の高校生や地元住民がサポーターとして参加し、記録や食事の手配をするなど、温かいサポートが行われています。さらに、大会の楽しさや思い出を振り返るスライド映像も流れ、感動を共有し合います。

同窓会と交流の場

第10回大会からはOB・OGを対象とした同窓会が作られ、さらには思い出を形にする「思い出写真館NIJI」も設立されています。この活動は、一般市民に向けた記念撮影を行い、若者たちに本格的な撮影技術を体験させる良い機会にもなっています。大会はメディアや雑誌でも取り上げられ、毎年多くの関心を集めています。

大会を支える人々

この大会は、北海道東川高等学校や地元の人々のサポートによって支えられています。運営や記録、食事などを手がけ、地域の人々も参加することで大会が盛況に進行します。また、公式サイトでは選手同士の交流の場が提供され、参加者は情報やアイデアを交わすことができます。全国高等学校写真選手権大会は、ただの写真コンペティションではなく、参加者が人とのつながりや地域の文化を深く理解できる貴重な経験を提供しています。

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