全国高等学校東西対抗試合

全国高等学校東西対抗試合：高校ラグビーの東西対決の歴史

全国高等学校東西対抗試合は、1973年から2009年まで37年間にわたり開催された、高校ラグビー界における伝統の一戦でした。全国高等学校ラグビーフットボール大会（通称「花園」）に出場した優秀な選手たちが、東軍と西軍に分かれて激突する、1年に一度の特別な試合でした。

試合の目的と変遷

この試合は、高校ラグビー選手たちに日本ラグビーフットボール選手権大会（日本選手権）や、後に全国大学ラグビーフットボール選手権大会（大学選手権）の決勝戦を間近で観戦する機会を提供することを目的としていました。高校生の目標となり、刺激を与え、更なる技術向上を促すという意義も持っていました。

当初は、日本選手権の決勝戦の前座試合として、主に国立競技場で行われていました。1973年の第1回大会では、選抜された38名の選手が、講義や技術指導を受けた後に、国立競技場で熱戦を繰り広げました。その後も、日本選手権の前座試合として毎年開催されるのが通例となりましたが、1976年には開催されず、1979年には日本選手権とは別日程、別会場で開催されたこともありました。1996年からは、一部を除き、大学選手権の決勝戦の前座試合として開催されるようになりました。

2002年には、東西対抗戦ではなく、「3地域交流戦」という新たな試みが行われました。関東、関西、東北・九州の3チームが総当たり戦を行い、優勝チームは決められませんでした。2006年には、全国オールスターゲームの前座試合として、近鉄花園ラグビー場（現・花園ラグビー場）で開催されました。そして、2009年、第32回大会をもって、全国高等学校東西対抗試合は幕を閉じました。

U18合同チーム東西対抗戦への移行

全国高等学校東西対抗試合の終了後、高校部活動の減少を背景に、2009年には「U18合同チーム東西対抗戦」が新たな大会としてスタートしました。花園に出場できなかった優秀な選手たちが合同チームを編成して東西対抗戦を行うという、新たな試みです。これは、高校ラグビー界を取り巻く状況の変化を反映した、時代の流れと言えるでしょう。

大会を彩る要素

全国高等学校東西対抗試合は、単なる試合というだけでなく、高校ラグビー選手にとってかけがえのない経験の場でした。日本ラグビー界のトップ選手たちの試合を間近で見学することで、選手たちは大きな刺激を受け、自身の成長へと繋げていきました。また、試合後に行われた講義や技術指導は、選手たちの技術向上に大きく貢献したと言えるでしょう。

結論

全国高等学校東西対抗試合は、37年にわたる歴史の中で、多くの高校ラグビー選手たちの成長を支え、日本の高校ラグビーの発展に貢献しました。その歴史と伝統は、U18合同チーム東西対抗戦へと受け継がれ、現代の高校ラグビーを支える重要な要素となっています。この大会は、日本の高校ラグビーの歴史において、重要な一ページを刻んだと言えるでしょう。 将来も、高校ラグビーの更なる発展と、若き才能の発掘に期待したいところです。

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