全国高等学校演劇大会

全国高等学校演劇大会について

全国高等学校演劇大会は、高校生による演劇の全国大会であり、全国高等学校総合文化祭の演劇部門として位置付けられています。毎年7月下旬から8月上旬にかけて開催され、文化庁および全国高等学校演劇協議会が主催しています。

その歴史

この大会の起源は1945年にさかのぼります。戦後、新制高校における演劇活動が再開された際、東京や愛知、北海道において地域の演劇組織が設立されました。1949年には東京都で初の高等学校演劇コンクールが開催され、コンクール制度が導入されました。1955年には全国の高校演劇指導者が集う講習会が設立され、その後、1963年頃からは年次大会が行われるようになりました。

最初の素材上演は1955年に東京の一橋講堂で行われ、当時の参加校はわずか2校に留まっていました。1965年からは審査制度が取り入れられ、1977年には全国高等学校総合文化祭の一部となり、現在に至るまで続いています。

大会方式

全国高等学校演劇大会に進出するためには、まず地区大会に参加し、優秀な演技を評価される必要があります。この地区大会は、通常7月から10月に行われます。成功を収めた学校は、都道府県大会、そして全国を9つのブロックに分けたブロック大会へと進むことができます。

各ブロック大会で選ばれる全国大会推薦校は10校で、このほかに開催県からの1校、持ち回り枠1校が加わり、合計12校が全国大会に参加します。全国大会では、プロの演劇関係者を含む7人の審査員によって評価され、最優秀賞や優秀賞などが授与されます。特に最優秀校の作品は、毎年9月にNHKの『青春舞台』で放送されます。

上演規則

全国大会では、参加校は推薦された際と同じ脚本での上演が求められます。演奏時間は60分以内、装置の設置・撤去は30分以内に限定されています。ただし、制限時間を超えても失格にはならないものの、評価が下がることがあります。また、演技や制作スタッフはすべて在校生でなければならず、独自の創作脚本も許可されています。

春季全国高等学校演劇研究大会

全国大会とは別に、毎年3月中旬に春季全国高等学校演劇研究大会が実施されます。この大会は審査が行われず、観劇を通じて生徒たちが演劇を学ぶことを目的としています。各ブロック大会の次点校から選ばれた参加校が集まり、サブタイトルに「フェスティバル」が付けられています。この大会も2006年から継続して行われています。

著名な出場者と関係者

数多くの著名な演劇人がこの大会に関与しています。例えば、横内謙介や岡森諦などが出場し、彼らは現在も活躍している演劇人です。また、平田オリザや畑澤聖悟といった関係者も大学演劇を支え続けています。さらに、多くの作品がこの大会から誕生し、演劇界の発展に寄与しています。

全国高等学校演劇大会は、演劇の教育と発展において非常に重要な役割を果たしており、今後も多くの若者たちに影響を与え続けることでしょう。

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