全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会

全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会

全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会、通称「春の高校ラグビー」は、日本の高校ラグビーにおける重要なイベントです。この大会は、主に1・2年生の高校生を対象とし、埼玉県熊谷市の熊谷ラグビー場で毎年3月下旬に開催されます。全国高等学校体育連盟と日本ラグビーフットボール協会の共催で行われるこの大会は、全国の高校から選抜されたチームが集まり、真剣勝負を繰り広げます。これにより、春の時期に高校生がラグビー日本一を目指す熱い戦いが展開されます。

大会の目的と運営

この大会は、日本ラグビー界における選抜大会で、春の高校ラグビーの頂点を決定する場として位置づけられています。他の大会、特に毎年12月に開催される全国高等学校ラグビーフットボール大会（冬の花園）は高校3年生までを対象としているのに対し、この春の大会は1・2年生のみが出場可能です。これは次世代の選手を育成し、未来のラグビー界を担う人材を発掘するための大きな意義があります。

運営は、全国高等学校体育連盟ラグビー専門部に加え、地元の関東ラグビーフットボール協会や埼玉県ラグビーフットボール協会が担っています。予選リーグは熊谷ラグビー場のBグラウンド・Cグラウンド・西多目的グラウンド（西グラウンド）で行われ、決勝トーナメントはAグラウンドで実施されています。

歴史

この大会は1994年から行われていた東日本選抜大会が進化し、2000年4月に第1回大会が開催されました。秩父宮ラグビー場での決勝のみを除いて、以降は熊谷での開催が基本となりました。大会が進むにつれて、いくつかの重要な変化がありました。特に第5回大会からは新たに「チャレンジ枠」が設けられ、出場校が増加しました。また第10回からは合同チームの出場も認められ、幅広い参加が促されています。

開催の中止も経験しました。2011年には東日本大震災の影響で大会が中止に。また2020年には新型コロナウイルスの影響で開催ができない事態が発生しました。これにより、ラグビー界全体が困難な時期を経て、徐々に回復しています。

出場枠の変遷

大会の出場枠は変化してきました。初期の頃は16校が参加していましたが、年数が経つにつれ、出場校数は徐々に増えていき、2023年には24校が出場するまでになりました。この間、地域ごとに出場枠が調整され、代表校の選出が行われてきたため、多様性が醸成されています。

全国高等学校選抜女子セブンズラグビーフットボール大会

また、2012年から2017年にかけては、女子の部も同時に開催されていました。これによって、女子ラグビーの成長も後押しされ、多くの若い選手たちが活躍する場が提供されました。

放送について

大会の模様は、全国で広く視聴される機会が設けられています。2024年現在、J SPORTSでは決勝戦の録画放送を行い、全試合をオンラインで配信しています。その他、MBSでも全試合を無料で視聴することが可能です。

このように、高校ラグビーの全国選抜大会は、次世代の選手たちが競い合う重要な舞台であり、今後の日本ラグビーの発展に寄与する大会であると言えます。

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