全日本ボクシング選手権大会

全日本ボクシング選手権大会について

全日本ボクシング選手権大会（ぜんにほんボクシングせんしゅけんたいかい）は、アマチュアボクシングにおける日本一を決定するための重要な全国大会です。この大会は日本ボクシング連盟が主催し、1926年に初開催されました。大会の発端は、ボクシングの父と称される渡辺勇次郎が中心となった「第1回全日本アマチュア拳闘選手権大会」であり、以降、戦争を挟んでの中断を経て、1946年からは毎年行われるようになりました。2013年からは「アマチュア」の呼称が省かれ、より多くの人々に親しまれる大会となりました。

大会の開催

大会は通常11月に行われ、開催場所は都道府県ごとに持ち回りで決まります。近年の大きな変化として、2020年の第90回大会からは、全日本女子ボクシング選手権大会（シニア）との併催が定められ、東京・墨田区の総合体育館での固定開催となりました。しかし、2020年は新型コロナウイルスの影響で大会が中止となり、2021年からは新しい形式で再開されました。この際、大会名も「第●回全日本ボクシング選手権大会」から「20XX全日本ボクシング選手権大会」と変更され、より年号に基づいた表記になりました。

競技の位置付けと成績

この大会では、アマチュアボクシング日本一が決定されると同時に、その年のアマチュアボクシングランキングのチャンピオンにもなります。さらに、オリンピックや世界選手権などの国際大会へ出場する選手の選考会も兼ねており、多くの選手がこの大会での成績をきっかけにプロに転向することもあります。また、同大会では2011年からAIBA（国際ボクシング連盟）のオフィシャルルールが完全に適用されています。

参加資格と出場枠

大会に参加できるのは、18歳から41歳未満で、練習を始めてから1年以上経過したJABF登録の男子選手です。2013年以前は15歳以上の高校生も参加可能でしたが、国際的な規定により現在は不可となっています。また、参加資格の上限も2012年までは35歳未満でした。出場枠は、各階級ごとに日本ボクシング連盟の9ブロック（北海道・東北・関東など）から1名ずつ選ばれ、開催都道府県からも1名が出場する形です。さらに、前年の大会優勝者や国民体育大会の優勝者、国際大会で成果をあげた選手等が日本連盟から推薦され出場します。

放送とメディア

大会の様子は、開催から約1週間後にEテレで各階級の決勝戦がダイジェスト放送されます。2018年と2019年大会ではNHK BS1が生中継を行い、2021年の大会では日本ボクシング連盟の公式YouTubeチャンネルにおいて全試合が生中継されました。また、ダイジェスト放送はフジテレビやオンラインプラットフォームでも行われています。

歴代優勝者と今後の期待

全日本ボクシング選手権大会では、数多くの有名な選手が輩出されており、その中にはオリンピック出場経験者も多く存在します。大会の歴史は深く、多くのファンに支持されており、今後もアマチュアボクシング界の発展に寄与する重要なイベントであり続けるでしょう。

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