全日本学生柔道体重別団体優勝大会

全日本学生柔道体重別団体優勝大会

全日本学生柔道体重別団体優勝大会は、毎年11月に開催されている、日本の学生柔道の主要な大会の一つです。主催は全日本学生柔道連盟であり、体重別の団体戦として行われています。この大会は、柔道の普及と競技力向上を目的に、多くの大学が参加しており、決勝戦はNHK Eテレで放送されることが多いですが、特定の年には別の番組によりサブチャンネルでの放送も行われています。

大会の背景

1999年に、それまでの無差別級で行われていた全日本学生柔道優勝大会とは別に、体重別の形式が導入され、新たにこの大会が始まりました。2009年には、女子の大会も創設され、名称は「全日本学生女子選抜体重別団体優勝大会」となりました。選手は、自分の階級よりも1階級上で出場することが許可されており、戦略的な出場選択が可能です。

2021年からは、大学に入学した選手が、連盟の定めた必修単位を取得していない場合には大会への出場ができないことが決まりました。2020年の大会は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2021年も開催が延期されましたが、最終的には実施されました。

誤審問題

2018年の大会中には、男子準決勝での誤審が話題になりました。日体大学と国士舘大学の試合で、抑え込みの状況に関して主審が正しい判定を下さなかったため、試合結果に影響を及ぼしました。この誤審は「技量不足による重大な誤審」として認定され、主審はライセンスを降格され、他の審判陣も処分を受ける事態となりました。これにより、全柔連は今後の誤審防止策を考える契機としました。

柔道衣の規定違反

2023年の大会では、柔道衣に関するトラブルが発生しました。国士舘大学の選手が試合中に柔道衣の袖が規定に違反すると判定され、反則負けが言い渡されたが、選手の不服申し立てを受けて再協議の後に判定が覆る事態がありました。この件は大会の運営や審判制度に対する注目を集め、実際の試合中に柔道衣が不適格とされたのは前例がなく、甘くない審判の厳格さが示されました。

歴史と影響

全日本学生柔道体重別団体優勝大会は、学生柔道のレベルを向上させるだけでなく、選手たちにとっては貴重な経験を積む場となっています。また、歴代の優勝校からは多くの有名選手が輩出されており、柔道界における重要なイベントとして定着しています。大会を通じて、新たなスター選手が誕生し、今後も学生柔道の発展に寄与することが期待されています。

このように、全日本学生柔道体重別団体優勝大会は、青春を捧げる学生たちのひたむきな姿と、厳格な審判と運営体制が交差する場であり、今後も続いていく伝統ある大会です。

もう一度検索