全日本実業団対抗女子駅伝競走大会

全日本実業団対抗女子駅伝大会について

全日本実業団対抗女子駅伝大会は、日本実業団陸上競技連合が主催し、毎日新聞社とTBSテレビが共催する女子駅伝の最高峰となる大会です。この大会は「実業団・女子日本一決定戦」に位置づけられ、実業団に所属する女子アスリートたちが一堂に会し、競い合う場となっています。大会の正式な愛称は「クイーンズ駅伝 in 宮城」として親しまれています。

開催の経緯

この大会の原型は1981年に遡ります。当初は男子の大会と同時に開催され、地域対抗の形で実施されました。第1回大会では男子のコースを4つに分けて実施し、徐々に女子単独の大会へと姿を変えました。1983年には岐阜県岐阜市周辺での開催が始まり、その後も徐々にコースの変更が行われました。

2011年からは宮城県で開催されることが決まり、松島町をスタートし仙台市がゴールとなる新たなコースへと変わりました。特に、2011年大会は東日本大震災の後ということもあり、「復興祈念大会」として行われ、地域の活気を取り戻す一助となりました。

コースと区間の特長

大会では42.195kmのコースが設定されており、6つの区間に分かれています。

1. 1区（7.0km）: 松島の美しい沿岸を走る「渚の1区」です。
2. 2区（4.2km）: 短いながら平坦な「高速の2区」として知られています。
3. 3区（10.6km）: 最大の距離の「花の3区」で、エース選手が走る重要なセクションです。
4. 4区（3.6km）: インターナショナル区間で「変動の4区」と称されます。
5. 5区（10.0km）: 高低差が大きく「過酷の5区」と呼ばれ、勝敗に大きく影響します。
6. 6区（6.795km）: アンカー区間で「運命の6区」と知られ、最後の力を振り絞る瞬間です。

出場チームと予選

大会への出場資格としては、1990年から予選会が行われています。前年の大会での上位8チームにはシード権が与えられ、予選会への出場が免除されます。2015年からは全国統一の予選会が福岡県で行われるようになり、より多くのチームが本大会に出場できる仕組みが整備されました。

大会運営と後援

全日本実業団対抗女子駅伝は、日本実業団陸上競技連合、毎日新聞社、TBSテレビなどの協力により運営されています。また、地方自治体や教育委員会、警察なども後援しており、地域を挙げてこの大会を支えています。

メディアとテレビ放送

大会の模様はTBSが中心となって全国中継されており、これにより広く視聴者に届けられています。また、近年ではBS放送や動画配信サービスでの放送も行われており、より多くの人々にこの素晴らしい大会の様子が伝わるよう努められています。

結び

全日本実業団対抗女子駅伝大会は、参加選手だけでなく、応援する観客や地域社会にとっても特別な意味を持つイベントです。復興の願いが込められたこの大会は、競技の枠を超えた地域の絆を深め、未来へ向けた希望を育む重要な場となっています。

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