全日本手をつなぐ育成会

全国手をつなぐ育成会連合会について

全国手をつなぐ育成会連合会は、知的障害者とその家族の支援を目的とした民間団体で構成される任意団体です。住み慣れた地域での生活を促進し、障害者の権利を尊重する活動を行っています。この団体は、知的障害者を持つ家族の交流と支援を目的として1952年に設立され、その後数十年にわたり歩んできました。

歴史的背景

1952年7月19日、知的障害児を持つ母親たちの力によって、最初の育成会が設立されました。設立当初は「精神薄弱児育成会」として知られ、各都道府県に分かれて活動を展開しました。1955年には全国的な組織として社団法人に法人格を付与され、1959年に全日本精神薄弱者育成会となりました。さらに1995年にはより適切な名称に改名され、2014年には各地域の育成会の連合体として、現在の全国手をつなぐ育成会連合会が設立されました。

会員の構成

全国手をつなぐ育成会の会員は、設立当初から障害児の親が中心でしたが、現在では知的障害者本人やその支援者も含まれるようになっています。全国47都道府県に存在する育成会はそれぞれ独自の名称を持ち、数多くの市町村や施設、学校と連携しています。都道府県育成会や政令指定都市育成会の正会員として活動している他に、賛助会員として個人や団体も参加することが可能です。

活動内容

全国手をつなぐ育成会は、全国の各地区をまとめる役割を果たして拡大してきました。研修プログラムやセミナーを開催し、障害者の雇用促進や差別をなくすための運動を展開してきました。また、国際育成会連盟や国連との連携を通じて、障害者に関する法令化に向けた提言を行うなど、マクロな視点での活動も重要な役割を担っています。

ただし、法人格を持たない任意団体として活動を行うようになった現在では、地域に根差したアクションが強調されています。住み慣れた地域での生活を支える観点から、個々のニーズに合った支援の提供が重視されるようになっています。

鉛筆の販売活動

地域ごとに行われるマイクロな活動の一つとして、学校での鉛筆販売があります。これは知的障害者支援の啓発や募金を目的としており、特に小学校や中学校で行われています。鉛筆の販売は地域ごとに異なる名称やデザインがあり、例えば「愛のひとしずく」や「心のとも」などの名称で親しまれています。しかし、近年は子どもたちの学用品が多様化し、消しゴムやシャープペンなど販売品目が増える一方で、販売自体の頻度は減少気味です。

このように全国手をつなぐ育成会は、知的障害者とその家族を支えるために活動を幅広く展開しており、その活動を通じてより良い社会の実現を目指しています。

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