全日本自治団体労働組合都市公共交通評議会

全日本自治団体労働組合都市公共交通評議会

全日本自治団体労働組合都市公共交通評議会（略称：自治労都市交評）は、全日本自治団体労働組合（自治労）の中で活動する特定の評議会組織です。この評議会は、国内の公営交通事業に従事する労働者たちを組織するために設立されました。かつては「日本都市交通労働組合」という名称で知られ、1984年の結成を経て、2013年に自治労と統合するまでの長い歴史を持っています。

概要

本部は東京都千代田区に位置し、現在23の加盟組合から成り立っています。これらは全て公営交通事業に関連する労働組合であり、地方自治体が運営する交通事業に焦点を当てています。従来は都市交という名称の下、全国の公営交通事業者の労働者を基盤として構成されてきました。

歴史

この評議会のルーツは、1929年に遡ります。当時、東京交通労働組合が中心となって労働運動を展開し、1930年代にはストライキなどの行動を通じて交通労働者の権利を擁護しました。その後、戦後の1946年には新たに日本交通運輸労働組合同盟が結成され、1947年には日本都市交通労働組合連合会が誕生しました。この時点で9つの組合が参加し、約32,000人の組合員を持つ組織へと成長しました。

1950年代には活動を拡大し、日本労働組合総評議会に加盟するなど、戦後の労働運動において重要な役割を果たしました。1960年代には最高で40の組合と7万人以上の組合員を擁していたとされています。しかし、その後のモータリゼーションの進展により公営交通が衰退し、特に路面電車や市バスの運行をやめる自治体が増加したことで、都市交の組織は厳しい状況に直面しました。

このような中で、労働条件の改善を目指す賃上げ運動も展開されましたが、様々な困難が重なり、都市交は組織を再編し、1977年に日本都市交通労働組合としての新たな道を歩み始めます。2001年には自治労や全日本水道労働組合との統合が提案され、準備会が設立されるなど、組織統合に向けた動きが続きました。

統合へ向けた道のり

都市交は2006年に地公三単産組織統合準備会を発足させ、徐々に完全統合を目指す動きを見せましたが、全日本自治団体労働組合（自治労）との統合に関する協議が進展することは難しく、2009年には一度統合の話が止まることになります。それでも、後にさらなる協議を経て、2013年に最終的な合意に達し、正式に自治労に統合されることとなりました。

この過程には、特に議員の誕生などがあったことも重要な出来事の一つです。この結果、全日本自治団体労働組合内に新たに都市公共交通評議会が設置され、歴史的な変革を遂げました。

加盟組合

主要な加盟組合には、札幌市交通労働組合や東京交通労働組合、名古屋交通労働組合などが含まれています。これらの組織は地元の交通局と連携しながら、労働者の権益を守るために活動しています。相次ぐ組織再編の中、各交通局の労働組合は自治労へと合流し、協力関係を深めています。

このように、全日本自治団体労働組合都市公共交通評議会は、公営交通に携わる労働者の声を代表する重要な組織として活動を続けています。

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