全日本造船機械労働組合

全日本造船機械労働組合（全造船機械）について

全日本造船機械労働組合（略称：全造船機械、英語: All Japan Shipbuilding and Engineering Union、略称：SEU）は、かつて存在した日本の労働組合です。日本労働組合総連合会（連合）に加盟していました。

概要

当初、組合員は造船業とその関連産業の労働者が中心でしたが、その後、機械金属、電機、自動車、自動車学校など、幅広い業種の労働者が加入する合同労働組合へと発展しました。解散時には、職場ごとに組織された40の分会と、同一企業（三菱重工）の分会で構成された1つの支部が存在していました。解散直前の組合員数は1,194人でした。

歴史

全日本造船機械労働組合は、1946年9月1日に全日本造船労働組合（当初の略称は全船、1949年から1964年の改称までの略称は全造船）として結成されました。1956年には中立労連に加盟しましたが、1963年の三菱造船での組織分裂をきっかけに、同盟を志向する組合が分裂し、これらの組合は同盟系の全国造船機械労働組合総連合（造船総連）と共に、1972年に全国造船重機械労働組合連合会（造船重機労連）を結成しました。

一方、全造船は日本労働組合総評議会（総評）に接近し、全造船機械労働組合に改称、1973年に総評に加盟しました。1974年3月には中立労連を脱退し、造船・重機械部門の産別組織は全造船機械と造船重機労連が並立する状態となりました。

1980年代の労働戦線再編の過程では、1981年に民間労戦の方針を決定し、1982年には全民労協に加盟しました。1989年には、全民労協の後身である全民労連と官公労が合流して連合が結成されたため、全造船機械の加盟ナショナルセンターは連合となりました。

しかし、全造船機械の組織状況は厳しく、組織形態を造船以外の労働者も加盟できる合同労組とするなどの対策を講じても、組織状況は依然として厳しい状態が続きました。そのため、2015年9月4日から翌日にかけて開催された大会で組織の解散を決定し、翌年9月9日に開催された第84回大会において正式に解散しました。

解散後の動き

全造船機械の傘下にあった関東地方の分会で構成される全造船機械関東地協は、本部解散後も活動を継続し、単一組合である全造船関東地協労働組合へと組織を改編しました。また、他の地域の分会についても企業別労働組合へ改組したところがあります。

まとめ

全日本造船機械労働組合は、戦後の労働運動の中で重要な役割を果たしましたが、時代の変化とともに組織の維持が困難となり、解散という決断に至りました。しかし、その歴史は日本の労働運動史において重要な一章として記憶されるでしょう。

関連項目

日本労働組合総連合会
日本労働組合総評議会
* 日本の労働組合

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