八ツ淵の滝

八ツ淵の滝

八ツ淵の滝は、滋賀県と京都府の境にそびえる武奈ヶ岳の中腹、鴨川の源流域に位置する8つの滝の総称です。その美しい景観から「日本の滝百選」にも選ばれています。それぞれの滝は個性的な名前を持ち、周囲の自然と調和した神秘的な雰囲気を醸し出しています。

八つの淵

八ツ淵の滝は、上流から順に以下の8つの淵で構成されています。

1. 七遍返し淵（ななへんがえしぶち）：上から見ると、滝の水がまるで7度も向きを変えながら流れ落ちるように見えることから、この名が付けられました。独特な水流の様子が特徴的です。

2. 貴船ケ淵（きぶねがふち）：舟のような形をした淵で、右側にある「不動明王の岩」では、かつて雨乞いの儀式が行われていたという伝説が残っています。歴史を感じさせる神秘的な場所です。

3. 屏風ケ淵（びょうぶがふち）（長瀬）：切り立った岩が屏風のように淵を囲んでいることから名付けられました。周囲の岩壁とのコントラストが美しい景観を作り出しています。

4. 小摺鉢（こすりばち）：大きな岩に囲まれた、すり鉢状の形をした小さな淵です。

5. 大摺鉢（おおすりばち）：約60坪ほどの広さがある、大きなすり鉢状の淵です。その広さと形状は訪れる人々を魅了します。

6. 唐戸の淵（からとのふち）：八ツ淵の中でも最も深いとされており、神秘的な雰囲気を醸し出しています。

7. 障子ヶ淵（しょうじがふち）：淵の周囲や底の岩には、障子の桟のように見える窪みがあり、その独特な形状が名前の由来となっています。

8. 魚止めの淵（うおどめのふち）：アメノウオ（アマゴ）などの魚が遡上できる、最も上流の地点とされています。豊かな自然環境を示唆しています。

注意事項

2014年（平成26年）8月以降、台風による被害のため、大摺鉢より上流のコースは現在通行ができません。訪れる際は、事前に最新の情報を確認し、安全に注意してください。

八ツ淵の滝の魅力

八ツ淵の滝は、それぞれが異なる表情を見せる美しい滝と淵の連続で、訪れる人々を魅了します。豊かな自然の中で、滝の音や水の流れを感じながら、心身ともにリフレッシュできる場所です。また、歴史や伝説に彩られた場所でもあり、自然と歴史の両方を楽しむことができます。訪れる際は、マナーを守り、自然を大切にしましょう。

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