八十八夜

八十八夜とは

八十八夜は、立春を起算日として88日目にあたる日です。太陽暦に基づいた雑節であり、現代では平年で5月2日、閏年で5月1日となります。ただし、立春の変動により、5月3日になる年もあります。

八十八夜の由来

旧暦は太陽暦とのずれが大きいため、季節の目安として雑節が生まれました。八十八夜は、特に農家への注意喚起を目的として広まったとされています。

八十八夜の習俗

八十八夜は、遅霜が発生しやすい時期として知られています。「八十八夜の別れ霜」「八十八夜の泣き霜」という言葉があるように、この時期まで霜への注意が必要です。地域によっては、「九十九夜の泣き霜」という言葉もあり、5月中旬頃まで遅霜の被害が発生することがあります。

また、八十八夜に摘んだ茶は上等なものとされ、この日にお茶を飲むと長生きするとも言われています。茶の産地である埼玉県入間市・狭山市、静岡県、京都府宇治市などでは、新茶のサービスや手もみ茶の実演、茶摘みの実演など、一般の人々が参加できるイベントが開催されます。

八十八夜を扱った作品

八十八夜は、様々な作品にも登場しています。

文部省唱歌 『茶摘み』
「♪夏も近づく八十八夜…」という歌詞で始まる、茶摘みの様子を歌った歌です。作詞・作曲は不詳です。
NSP 『八十八夜』
天野滋が作詞・作曲した楽曲（1978年）です。

八十八夜は、季節の移り変わりを感じさせる日本の風習として、今も大切にされています。

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