八田四郎次

八田 四郎次（はった しろうじ）

八田四郎次は、1895年1月2日に石川県で生まれ、1973年3月21日に逝去した日本の化学工学者です。その業績は、特に化学機械の研究において広く評価されています。

経歴

八田は1919年に東京帝国大学工学部応用化学科を卒業し、その後、化学工学の専門家としてのキャリアをスタートさせました。1926年には東北帝国大学で助教授に就任し、化学機械学の講座を担当しました。その後の1929年にはアメリカのマサチューセッツ工科大学（M.I.T.）へ留学し、海外での学びを通じて視野を広げました。

1938年、八田は東北帝国大学の教授に任命され、化学工学の発展に寄与する重要な役割を果たしました。続いて1939年には、工業化学会から有功章を授与されました。この表彰は、彼の液体によるガス吸収に関する研究が高く評価された結果です。

1954年、彼は東北大学工学部の長に就任し、1955年には化学機械協会（現在の化学工学会）の会長を務めることとなります。これにより、彼の影響力はさらに広がりました。

1958年、八田は山形大学教授に就任し、化学工学科の創設に貢献しました。この新しい学科は、多くの学生に学びの機会を提供し、化学工学の専門家を育てる基盤となりました。

晩年と功績

1960年に退官した後、八田は千代田化工機建設株式会社で常務取締役を務め、その後相談役として会社に影響を与え続けました。彼の経歴は、学術界だけでなく、産業界にも深い影響を及ぼしました。

1970年には勲二等旭日重光章を受章し、さらに1973年には従三位を追贈されました。これらの栄誉は、彼の人生における卓越した業績と日本の化学工学への多大な貢献を示すものです。

八田四郎次は、自身の研究と教育を通じて、化学工学の発展に大いに寄与し続けました。彼の名は、今もなお多くの人々に記憶され、尊敬されています。彼の業績は、後の世代の研究者やエンジニアたちにとって、重要な指標となっています。

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