八蛇川

八蛇川（やじゃがわ）

八蛇川は、長野県飯綱町を流れる一級河川です。飯縄山の東山腹、「滝ノ沢」の上流部にある爆裂火口が源流となっています。そこから、飯綱町の西側に広がる田畑を潤しながら流れ、最終的には鳥居川へと合流します。

名称の由来

八蛇川という独特な名前は、その支流が八方に広がる様子が、まるで伝説の怪物ヤマタノオロチを連想させることに由来すると言われています。また、別の説では、大雨の際に川が一気に増水し、夜叉のように荒れ狂うさまから「夜叉川」とも呼ばれていたことが、この名前の由来になったとも考えられています。

水力発電の歴史

八蛇川は、古くから地域の人々の生活を支える重要な水源でした。特に、1919年（大正8年）には、八蛇川の上流にある高坂矢蛇口で、米沢竹治氏を含む30数名の手によって、川の落差を利用した水力発電所が建設されました。この発電所は、1923年（大正12年）7月12日に、当時の高岡村の400戸以上の家々に電力を供給し、初めて電灯が灯るという画期的な出来事を実現しました。

支流

八蛇川には、以下の支流があります。

滝沢川（たきざわがわ）
前川（まえかわ）
成合川（なりあいがわ）
沼川（ぬまかわ）

これらの支流は、八蛇川の豊かな流れを形成する重要な要素となっています。

流域の自治体

八蛇川の流域には、以下の自治体が含まれます。

長野県
飯綱町

参考文献

牟礼村誌・学校誌編纂委員会『牟礼村誌』上巻、10、294-303頁。

関連項目

鳥居川
* 飯綱山

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