兵庫県立長田高等学校

兵庫県立長田高等学校の概要

兵庫県立長田高等学校（ひょうごけんりつ ながたこうとうがっこう）は、兵庫県神戸市長田区池田谷町二丁目に位置する公立の高等学校です。1921年に開校したこの学校は、2021年に創立100周年を迎えました。長田高校は、旧制の第三神戸中学校として始まり、後の学制改革により今の名称を持つようになりました。

教育の特徴

長田高校は、旧制の兵庫県立一中（現・兵庫県立神戸高等学校）や二中（現・兵庫県立兵庫高等学校）に続く位置づけを持ち、以前は「エリート校」としての一中とは異なり、主に中堅層の学生を育成することを目的とした教育が行われてきました。2012年度からは「スーパーサイエンスハイスクール（SSH）」に指定され、特に科学教育の質を高めています。

また、生徒の多くは文武両道を実践しており、大半が部活動に参加しています。特に陸上部、バレーボール部、音楽部などが強豪として知られ、全国大会での好成績も収めています。

特色あるカリキュラム

2013年度には、人文数理探究類型という特色選抜クラスが導入されました。このクラスでは文系と理系の選択を入学時に決めず、両方の科目に力を入れています。具体的には、京都大学や大阪大学、神戸大学の教授による特別講義や、理化学研究所、国内の博物館などでの実地学習を通して生徒の知識を深める取り組みを行っています。

また、毎年春休みにはオックスフォード大学やケンブリッジ大学の大学生と共に英語で討論会を開くなど、国際交流をも重視しています。高校3年生にはイギリスやオーストラリアの大学への長期研修の選択肢もあり、実践的な英語力を身につける機会が提供されています。

スポーツ教育

長田高等学校では、教育理念の一環として長距離走である「周回走」を取り入れています。男子生徒はリレーで全国タイトルを獲得したこともあり、女子生徒も全国トップクラスの成績を収めています。体育教育は非常に厳格で、プールがない時代には近くの高校まで走って行く授業も実施されるなど、体力作りに力を入れています。

校歌と教育理念

学校の教育理念には「智・徳・体」の調和が含まれており、近藤英也初代校長が提唱した「神撫教育」が今も受け継がれています。生徒たちは自主独立、至誠勤労、社会正義を教育の柱とし、個性を尊重した教育がなされています。校歌には「Ad astra（星に至らむ）」の言葉が引用されており、卒業生にはこの言葉が刻まれたメダルが贈られます。

部活動

部活動が非常に活発で、運動部はもちろんのこと、文化部においても全国大会への出場が盛んです。陸上部やバレーボール部、音楽部などは特に成績が優れ、さらに一般社団法人や学外での表彰も多数受けています。部活動が成績向上に貢献していることは明白です。また、部活動以外にも放送委員会や美術部など多様な活動が行われています。

進学実績

年々の進学実績も素晴らしく、特に神戸大学や京都大学など関西の名門大学への進学者数は非常に高く、長田高校は関西地域での教育機関としての地位を確立しています。特に神戸大学進学者数が全国一位になることも珍しくなく、多くの卒業生が地元を中心に活躍しています。

このように、兵庫県立長田高等学校は伝統と革新を両立させ、生徒一人ひとりの才能を引き出す教育を行い続けています。

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