兵庫県道・鳥取県道119号千谷蕪島線

兵庫県道・鳥取県道119号千谷蕪島線

兵庫県道・鳥取県道119号千谷蕪島線（ひょうごけんどう・とっとりけんどう119ごう ちだにかぶらしません）は、兵庫県美方郡新温泉町から鳥取県岩美郡岩美町に至る一般県道です。この路線は、かつて日本の主要幹線道路であった国道9号の一部として利用されていた区間を含み、兵庫県と鳥取県の県境を越える重要な役割を担っています。

概要

路線の起点は兵庫県美方郡新温泉町千谷にあり、ここでは国道9号に接続しています。終点は鳥取県岩美郡岩美町大字洗井に位置し、鳥取県道31号鳥取国府岩美線と交差します。総延長は約4.4キロメートルと比較的小規模な県道ですが、山間部を通過し、特に県境に位置する蒲生峠を越える点が特徴です。この路線は、新しい蒲生トンネルが開通する以前の国道9号として、長らく人々の往来を支えてきました。

路線データ

起点: 兵庫県美方郡新温泉町千谷（国道9号交点）
終点: 鳥取県岩美郡岩美町大字洗井（鳥取県道31号鳥取国府岩美線交点）
総延長: 4.4 km

歴史

この路線は、現在の蒲生トンネルが開通し、新しい国道9号のルートが整備された後に、旧道が県道として認定されたものです。具体的には、1979年（昭和54年）4月1日に兵庫県道565号および鳥取県道4号千谷蕪島線として認定されました。これは、当時の兵庫県と鳥取県それぞれが個別に県道番号を管理していたことによるものです。

その後、鳥取県側では県道番号の整理が行われ、1984年（昭和59年）8月31日には鳥取県道の整理番号が120号に変更されました。さらに、1994年（平成6年）3月15日には、両県の県道番号を統一する動きがあり、兵庫県道・鳥取県道ともに現在の119号となりました。このように、県道の認定から現在に至るまで、番号が複数回変更された経緯があります。

また、路線の終点についても変更がありました。2004年（平成16年）3月31日には、終点の位置が変更されています。これは、鳥取県道31号鳥取国府岩美線の十王峠バイパスの一部区間が新たに県道として認定されたことに伴い、千谷蕪島線の末端部分がその新しい県道へ移管され、路線の一部が廃止されたためです。路線名の「蕪島」は、県道として認定された当初の終点付近の小字名に由来しており、終点変更後も路線名として残されています。

地理

本路線が通過する自治体は以下の通りです。

兵庫県: 美方郡新温泉町
* 鳥取県: 岩美郡岩美町

途中で交差する主要な道路は、起点の国道9号と終点の鳥取県道31号鳥取国府岩美線です。路線のほぼ全線がかつての国道9号として利用されていた区間であり、その名残をとどめています。地理的な特徴としては、兵庫県と鳥取県の県境を越える蒲生峠が挙げられます。この峠は、千谷蕪島線の重要な通過点となっています。

兵庫県と鳥取県を結ぶ山間部の県道として、地域の交通を支える役割を果たしています。かつて主要国道の一部であった歴史を持ち、峠越えの道としてその名を知られています。

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